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REDSニュース|FC岐阜新加入、宇賀神友弥オンライン会見。約45分の宇賀神節|レッズプレス!!

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FC岐阜新加入、宇賀神友弥オンライン会見。約45分の宇賀神節

(佐藤亮太)

来季のJ2昇格にむけ、選手・スタッフと大幅入れ替え、大型補強を敢行したJ3FC岐阜。加入の目玉のひとつが、昨季限りで浦和レッズを退団したDF宇賀神友弥だ。

その宇賀神のオンライン会見がきょう4日、開かれた。紺色のジャージ姿で登場した宇賀神。正直、違和感ばかり先だった。

ただ自身と向き合い、考え、発せられた『宇賀神節』はまったく変わりなかった。

加入の際、「いくつかオファーがあった」と明かすなか、岐阜に決めた理由について、宇賀神はアカデミー時代のチームメイトだった小松裕志代表取締役社長の存在や、クラブの目標ならびに昇格後のヴィジョンが明確かつ魅力的だったことを挙げ、「自分の経験やプレーで力になれるんじゃないかと思った」と語った。

そして、最後の決め手となったのが岐阜サポーターの存在だった。

宇賀神が昨季ホーム最終節を観戦したときのこと。

試合後、チーム・スタッフがゴール裏に挨拶する際、ファン・サポーターから厳しい言葉が飛んだ。

しかし、それはただの厳しい非難ではない。岐阜の可能性を信じる叱咤の声だった。

「こんな熱いサポーターのもとなら、自分のすべてをささげられる。あのサポーターと一緒に戦いたい。目標を達成したい」

宇賀神の気持ちに火を着けた。

その思いは今季の背番号「30」にもある。

12年間、愛着のある「3」ではなく、なぜ、「30」なのか?

理由を宇賀神は「3番は浦和レッズでおしまい。心機一転。3+0でスタートしたい」と決別と再出発の意味を込めた。

そして「3」を託した伊藤敦樹への思いがこめられていた。

2011年、細貝萌から引き継いだ宇賀神は当時を思い出し「サッカーの世界で、背番号一桁は中心選手がつける印象。プロ2年目からいきなりつけることでプレッシャーはあった」と話すとともに脳裏をよぎった 『2年目のジンクス』。


「1年目で活躍した選手がケガや試合に出られなくなる。特にJ1だと分析され相手の対応能力、適応能力で活躍しづらくなる。こうしたことを伊藤選手も経験すると思う」としたうえで「人間、苦しい時期、乗り越えたときが成長するとき。苦しい時期を恐れるのではなく、楽しむこと。その時期は絶対、訪れる。乗り越えるためには、乗り越えた先、どんな自分が待っているか?イメージしてほしい」と辿るだろう今後の道を指し示した。

また宇賀神によれば、昨季、チームの軸となった伊藤にも波があったと指摘。

言葉を借りれば、シーズン序盤はすごくよかったが、中頃になり、「あれれ?」と首をかしげるプレーが目立った。しかし、終盤、天皇杯準決勝、決勝と勝ちすすむなか、驚くほどパフォーマンスがあがったという。

「昨年1年だけで敦樹はすっかり乗り越えた。2年目という難しい時期を乗り越えてほしい」

同じくプロ2年目で「3」を着ける後輩にエールを送った。

「背番号3はふたりもいらない。あとは任せた」。そんな宇賀神の心の声が聞こえそうだ。


人の心に届く言葉の数々。

合流初日。チームメイトに挨拶する際「常日頃、練習で100%出せなかったら、試合以上のものは出せないと思う。1日1日の練習で100%出すことを約束したい。みんな一緒に100%で練習しましょう」と伝え、またサポーターには「昇格するためにはみんながひとつになって戦うことがすべて。ひとりでも多くのサポーターにスタジアムに来て欲しい」と呼びかけ、さらに「メディアのみなさんの力も必要。昇格するために、一緒に手伝ってください」と共闘を求めた。

約45分間のオンライン会見。宇賀神友弥の人となりが伝わる会見だった。

岐阜での活躍を期待します。






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