back

REDSニュース|結実の2022年シーズン。西野努TDが掲げた編成3つのコンセプト|レッズプレス!!

top
結実の2022年シーズン。西野努TDが掲げた編成3つのコンセプト

(佐藤亮太)

目指すは「J1優勝」。3年計画最終年=結実のシーズンがいよいよ始まる。

浦和レッズは12日、2022年シーズン新体制発表会見をオンラインで行った。



写真:浦和レッズ

冒頭、立花洋一代表は「30年を迎えるにあたり、(シーズンを)J優勝でしめくくりたい」と2度目のJ制覇を目指すとした。さらにファン・サポーターに対して「これまで以上の愛を注いでいただきたい」と共闘をよびかけた。

その本気は今季の編成で伝わる。

期限付き移籍継続を含め20選手が抜け、新たに13選手が加入するという血の入れ替えを躊躇なく行った。

あまりにドラスティックな編成に少なからず戸惑いはある。

写真:浦和レッズ

ただ西野努テクニカルダイレクター(以下TD)をはじめ、いまのクラブには「浦和を背負う責任」といった一貫したポリシーがある。

そのポリシーに基づき、あるいは実現のため、西野TDは今季の編成にむけた3つのコンセプトを挙げた。

『Top of Top』

頂上を個人として目指す、そうした野心を持った選手、その領域のある選手でチームを構成。
また選手だけでなく、野心を持ったスタッフを集めた。

『勝利への飢餓感(3度の飯より勝つこと!)』

選手個々、スタッフも野心をもって日本のトップ、アジアのトップを目指すことが大事。そうした陣容を集めるだけでなく、環境作りも重要視したい。

潜在能力を発揮するときは夢中になるとき。選手だけでなく、クラブが勝ちたいと思える環境を作りたい。楽しいと思えるサッカーをクラブとしては取り組みたい。

『結実への融合』

既存の選手・スタッフの経験値と新しい選手と融合させる。

以上の3つ。

西野TDは最大限の力を発揮するため、選手を集めるだけでなく、マネジメントができる環境作りの大切さ、クラブの総合力の大切さを繰り返し語った。

環境面ではスタッフ陣は徳島のトップチームでコーチを務めた前迫雅人(まえさこ・まさと)氏をトップチームのコーチに。GKコーチにはスペイン出身の61歳、ジョアン・ミレッ氏を。GKコーチ通訳に在原正明氏を。GKアシスタントコーチに昨季限りで引退した塩田仁史氏をそれぞれ招聘した。

ジョアン・ミレッGKコーチについて西野TDは「プログラムやセオリーを整理して選手に伝えられる」とし、経験じゅうぶんの西川、実績のある牲川、有望株の鈴木をそれぞれ成長させられると期待を込めた。

さらに「将来、指導者になるための多くの経験をしてほしい」とのとことから昨季限りで引退した阿部勇樹氏の浦和レッズユースのコーチ就任など中長期を見据えていることがわかる。

昨季の小泉、明本、ユンカー、ショルツと補強がことごとく的中した強化部。リカルド・ロドリゲス監督のもとに集まった13人の新加入選手。

立花代表の「リカルド・ロドリゲス監督のもと、さらなる精鋭を得て、とにかく全力を尽くす」との意気込みを借りれば、さながら大河ドラマ「リカ将殿の13人」というところか。

しかし、その13人は今後も増えそうだ。

懸案であるセンターFWの補強について「ウィンドーは空いているのでまだ(編成が)完成したとは思っていない。最後のピースについては活動中」と補強を示唆している。

一方、気になるのはMFダヴィド・モーベルグの来日について、西野TDは「(来日は)正直、見えていない。Jリーグ、日本サッカー協会が働きかけをしてくれているので、待つしかない状況」と現状を語るとともに「メディカルチェックはきょうあす、オランダで行われる予定。オフではあるが過去、在籍したスウェーデンのチームでトレーニングは積む環境は作れている」と準備を進めている。

クラブの本気度が伝わった新体制会見。3年目での結実となるか。





(c)REDS PRESS