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REDSニュース|「まずはフィジカル。前での強さ、速さ、高さを見せたい」。FW木下康介加入会見。中断明け4試合の西野TDの総評|レッズプレス!!

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「まずはフィジカル。前での強さ、速さ、高さを見せたい」。FW木下康介加入会見。中断明け4試合の西野TDの総評



(佐藤亮太)

「日本に帰ってきたというより、新しいチャレンジ」

ドイツ、スウェーデン、ベルギー、ノルウェー、4か国5チームを9年間渡り歩いた長身FWがついにベールを脱いだ。

浦和レッズは今夏獲得したFW木下康介の加入会見を行った。木下について西野努TDは「木下はヨーロッパで経験を積んでおり、年齢的に若く可能性を持った選手。パフォーマンスに期待してほしい」と語った。

木下はどんなプレーを見せてくれるのか。

「まずはフィジカル。前での強さ、速さ、高さを見せたい。そしてもちろんゴール、ハードワークも見せたい。前線で戦って、プラスゴールというのが持ち味」と自身の特長を語った。

初めてのJリーグでの戦いとなるが、チームに溶け込める環境はすでに整っている。木下によればノルウェーでユンカー、ベルギーでは関根貴大、U-18日本代表時代には岩波拓也、山中亮輔とともにプレーするなど顔見知りが多い。さらに木下は英語、ドイツ語が堪能。トーマス・デン、A・ショルツとのコミュニケーションもスムーズだ。

ではJリーグへの適用についてはどうか。

木下は「日本は速くてテクニックのある選手が多く、どのチームもパスでつないでくる。ヨーロッパにもそうしたチームはフィジカル重視でゴリ押しで、ロングボールを使う点では違いはある。どんなサッカーになるにしろ対応したい」と前向きだ。

今日の会見でも出たが、西野TDが選手に求める気構えとして「野望」という言葉を多用する。その野望、木下にもある。

「まずは目の前のこと。そして来年のW杯。そしてもう1回ヨーロッパにわたって、プレミアリーグ、スペインでプレーしたい」と胸に秘めている。

現在の布陣を鑑み、1トップでの起用となるFW木下。期待されるゴールについて「よく聞かれるが、何点取るとかはあまり好きではない。まずは毎日の練習で全力を尽くしたい」と殊勝だ。

さて、これで今夏の移籍市場は終了。この陣容で残りシーズンを戦う。

西野TDは「計画通り、100%とはいえないが、今年の目標であるタイトル、来季ACL出場へ向け達成可能となる陣容はそろった」と胸を張るとともに、継続して個々の戦力が発揮されること、そしてチームがまとまって戦えることの重要性をあげた。

中断明け、チームは公式戦4試合で3勝1敗と好スタート。しかし、中断期間中、思うようにトレーニングができなかったこと。選手の他チームへの移籍。選手のコロナウイルス発症。ケガ人がある程度出ていること。戦術浸透になかなか時間がとれなかったなど、マイナス要因が多いことを考えればなかなかの健闘ぶり。


苦しい状況での中断明け4試合について西野TDは、「内容的には決して良くない。来季に向けての積み重ねとしてはどんな形でも勝点を重ねることは大事。しかし本当の意味で強いチームになる意味で内容が伴った試合と言えば、直近2試合含めて物足りなさはある。ボールが保持できているか、しっかりボールを奪ったあと前に進めているか、課題はまだまだある。一方で、加入した選手が個々の力を発揮していること。試合ごとに徐々にあがってはきている。コンディションとともにチームでどう調整するかを並行して進めていく。そういった意味での手ごたえはある」と話すとともに、今夏、加入した江坂、平野が想像以上にフィットしていることについて、「全然物足りない。まだまだできる。ポテンシャルが発揮されるのはこれから」と大きな期待を寄せた。

木下の背番号は「16」。西野TDいわく、空き番号だったからとしたが、木下は「父親が野球をやっていたので、野茂英雄選手のドジャース時代同じ番号だね……と話した。そんなに深い意味はない」と語っている。

埼スタで野茂ばりのトルネードゴールを見せるか。期待のFWが加入した。





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