失点が減っているのは評価しないと。相手はよく研究していた(J1第20節・長崎戦)
浦和レッズで活躍された元日本代表GK都築龍太さんが試合を解説。聞き手は、サッカー専門新聞『エルゴラッソ』の田中直希記者です。
RP:8月5日(日)に行われた明治安田J1第20節・V・ファーレン長崎戦はスコアレスドロー。引き分けに終わりました。
都築:ちょっともったいない試合だった。相手に徹底して守られたという印象だ。浦和の攻撃は一つのパターンがある。それを止められたから、長崎のほうがチャンスの数としては多かった。かなり研究されていたのだと思う。だから、評価をすることが難しい試合でもある。いい流れの攻撃は何度かあった。そこで崩しきらないと、次につながらない。正直、長崎が勝てた試合だった。浦和としては、広島、フロンターレと勝ってきた中で、かなりもったいない試合だ。この試合に勝っていれば、4位くらいまでいけた。その状況も把握して臨まないといけない。
RP:惜しいシーンもありましたね。
都築:監督は決定的なチャンスはなかったと言っていたが、得点が入ってもおかしくない場面はあった。それは、長崎の徳重選手が止めていたから。前半のチャンスだった、興梠選手が徳重選手に止められた場面は、コンビネーションはよかった。前半の終盤には、ファブリシオのシュートもあった。あれは入るか入らないか、五分五分のシュートだった。最後、決めるか決めないのか。そこは個人の能力になってしまう。それに頼らない攻撃がいい。興梠選手を目指してロングボールを蹴っているが、そういう起点をつぶされたときに、次にサイドをつかっていくとか…。右サイドじゃない左サイドを振る…。攻撃のバリエーションが多ければ多いほど、得点チャンスは増す。それはもちろん、点を取らないと勝てないので。
RP:一方で、良化をはっきりと自覚できる場面はあったのでしょうか。
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都築龍太 -profile-
1978年4月18日生まれ。
2003年にガンバ大阪から浦和レッズへ加入。2010年に湘南ベルマーレへ期限付き移籍後、現役を引退。日本代表としても6試合に出場した。