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ツヅキック(都築龍太の試合分析)

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レッズはリスクのある攻撃をしなかった(クラブW杯準々決勝・アルジャジーラ戦)

浦和レッズで活躍された元日本代表GK都築龍太さんが試合を解説。聞き手は、サッカー専門新聞『エルゴラッソ』の菊地正典記者です。


RP:12月9日(土)にUAEはアブダビのザイード・スポーツシティ・スタジアムで行われたFIFAクラブワールドカップ準々決勝、アルジャジーラ戦は0−1で浦和レッズが敗れてしまいました。残念ながら初戦敗退です…。
都築:もったいないというか、すごく不甲斐ない試合だった。期待されていたという意味も込めて。相手はかなり対レッズのシフトだったと思う。ブロックを作って、まったく無理をせず、プレッシャーも掛けず。レッズは中盤になかなかボールが入らなかった。結局は、縦に1本長いボールが入って勝負するような。崩しに行ったら良いチャンスになったけど、崩しに行く機会が少なかった。決定的だったのは(28分の)興梠(慎三)選手のところ。2人で崩して良いボールを上げて、興梠選手の動き出しも完璧でフリーになった。あとは入れるだけだった。

RP:レッズが攻めてアルジャジーラが守る展開が続きました。
都築:アルジャジーラは中盤のプレッシャーを掛けて来ないことも特徴だったし、ブロックを作って守っていたのも特徴だったけど、レッズはリスクのある攻撃をしなかった。相手が下がっているんだったら長いボールでは期待できないし、何とか中盤でつなごうという動きをしないと良い攻撃は生まれない。そこでリスクのあるパスを入れて前を向いて勝負できたら全然違うだろうし、中盤から長いドリブルでボールを持って、という攻撃が堀(孝史)さんになってから多くなった。パスでつないでいくというよりも、特にラファエルシルバがある程度、下がった位置でボールを受けて、前を向いてから勝負という形。それだとブロックを作っている相手を崩す動きにはならない。

RP:ボールを保持しているようで、相手の守備を崩すような攻撃には至らなかった、ということですね。

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都築龍太 -profile-
1978年4月18日生まれ。
2003年にガンバ大阪から浦和レッズへ加入。2010年に湘南ベルマーレへ期限付き移籍後、現役を引退。日本代表としても6試合に出場した。

(c)REDS PRESS