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ツヅキック(都築龍太の試合分析)

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戦術で勝った。トータルで言って本当に良い試合だった(ACL準決勝第2戦・上海上港戦)

浦和レッズで活躍された元日本代表GK都築龍太さんが試合を解説。聞き手は、サッカー専門新聞『エルゴラッソ』の菊地正典記者です。


RP:10月18日(水)に埼玉スタジアム2◯◯2で行われたACL準決勝第2戦、上海上港戦は1−0で浦和レッズが勝利し、2戦合計2−1で見事に10年ぶりの決勝進出を果たしました。
都築:ACL仕様みたいな感じだったけど、非常に良く戦ったと思う。上海上港のほうがボールを持っていた時間が長かったけど、ポゼッションされていたのではなくポゼッションさせていたという感覚だし、それを含めて戦術で勝った。相手のポイントとなるところはしっかり守って、数少ないチャンスだったけど確実に決定機にしていたのはかなり評価できる。カウンターとセットプレー。そこがメインだったけど、サイドからの良いボールもあったし、確実に戦術と人の頑張りで勝った。特に槙野(智章)選手は2試合をとおしてフッキ選手をかなり抑えたので、かなり評価できると思う。今回は遠藤(航)選手がかなり良かったと思う。サイドは元々あんまりやっていないポジションだけど、効果的に上がっていたし、効果的に守っていたし、トータルでかなり効いていた。回数はそこまで多くなかったけど上がったときは良いボールを挙げていた。

RP:
やはり守備面での奮闘が目立った試合だったと思います。
都築:かなり引いたから「バランス」という表現は当てはまらないかもしれないけど、守備は強烈なところをしっかり抑えられたし、チャンスを見て攻めることもできていた。セットプレーで点を取ったけど、メンタル的には1点を取れたとしても厳しい状況だった。1点取られたら同じこと。守りすぎてもダメだし、ある程度、ボールも支配しないといけないし、点も取りたい。そういう意味でプレッシャーはあったと思うけど、最高の試合になった。起点になるフッキを抑えたれたことは一番大きい。2試合をとおしてそこがすべてだと思う。

RP:強力な個の力を持つ選手が複数いましたが、やはり最大のポイントはフッキ選手でしたか?
都築:オスカル選手はサッカーを良く知っていてうまいけど、全体でバランスの良いチーム、外国人だけじゃなくてみんなうまいチームにいて中盤でボールをさばきながらチャンスを作っていく選手だと思う。
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都築龍太 -profile-
1978年4月18日生まれ。
2003年にガンバ大阪から浦和レッズへ加入。2010年に湘南ベルマーレへ期限付き移籍後、現役を引退。日本代表としても6試合に出場した。

(c)REDS PRESS