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ツヅキック(都築龍太の試合分析)

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柏木選手が出ているときと出ていないときでサッカーが変わる(J1第26節・磐田戦)

浦和レッズで活躍された元日本代表GK都築龍太さんが試合を解説。聞き手は、サッカー専門新聞『エルゴラッソ』の菊地正典記者です。


RP:9月17日(日)にエコパスタジアムで行われた明治安田生命J1第26節、ジュビロ磐田戦は1−1の引き分けに終わりました。
都築:悪くはなかったし、相手の状況もあるけど、川崎F戦と比べたら縦に急ぎすぎた感がある。全体としてボールはほとんど支配していた。磐田が前に来るサッカーで、川又(堅碁)選手とアダイウトン選手のところでボールが収まって、アダイウトン選手が縦への力を出せればチャンスになっていた。磐田は前回の埼スタの試合もそうだったけど、攻撃を組み立てるというよりもレッズ封じのような感じでガッツリやってきているので、崩すのは難しい。磐田は取ったあと、前に速い攻撃が多かった。中村俊輔選手に当たったときと、それよりも長いボールが出たときでパターンは違ったり、川又選手が前線でどれだけ頑張れるかがポイントになっていると思う。そこで基本的に仕事はさせなかった。守備に関してはGK目線で見ると全体をとおして安定してきている。マウリシオ選手が入ってバランスが良いというか、ポゼッションも人数も含めてしっかり対応できている。

RP:終始、主導権は握れていたと思います。
都築:今回、両サイドバックがかなり上がっていた。特に前半は、左サイドの槙野(智章)選手。そのときに青木(拓矢)選手がバランスを取っていると思うけど、中盤で彼が効いていると思うし、トータルで見ると守備も良かったと思う。ただ、攻撃は縦に速かった。矢島(慎也)選手に良いボールが出たシーンとか、そういうことをやり続けるから相手は嫌がるのかもしれないけど、ワンパターンになってしまっていた。前半と後半を比べると、後半は梅崎(司)選手が入ってからクロスが上がるようになったけど、それまでは特に左サイドはそこまでだった。槙野選手が行っているけどクロスで終わることは前半はそんなになかった。

RP:特に前半は縦一辺倒の攻撃になってしまったということですね。

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都築龍太 -profile-
1978年4月18日生まれ。
2003年にガンバ大阪から浦和レッズへ加入。2010年に湘南ベルマーレへ期限付き移籍後、現役を引退。日本代表としても6試合に出場した。

(c)REDS PRESS