誰かが代われば多少の違いは出る(2nd第1節・福岡戦)
浦和レッズで活躍された元日本代表GK都築龍太さんが試合を解説。聞き手は、サッカー専門新聞『エルゴラッソ』の菊地正典記者です。
RP:7月2日(土)に行われた明治安田生命J1セカンドステージ第1節・アビスパ福岡戦は、2-1で浦和レッズが勝利を収めました。見事な逆転勝利でしたね。
都築:すごく勝ちたい気持ちが出た良い試合だったと思う。後半は特にそれを強く感じたし、前半もある程度、形としては、できていたんじゃないかな、と思う。流れとしてポイントになったのは槙野(智章)選手の退場だった。
RP:ペナルティエリア内で相手を倒して一発退場でした。
都築:あそこはダイレクトで出された時のプレッシャーが非常に甘かったので難しいと思う。最初からあのポジションにいると詰めることができないけど、もっと相手に寄せておかないと、いけなかった。関根(貴大)選手だったけど、あそこにいるとワンタッチで出す相手にプレッシャーを掛けられない。それとディフェンスラインがバラバラだった。やっぱり1人がマークについて1人がカバーする体制にしておかないと、裏を簡単に取られてしまう。
結果的に槙野選手が一対一というか追いかける形になってしまったのは、守備に対しての準備が良くなかったと思う。倒してしまったところも、もう少し選択肢はあると思う。GKが西川(周作)選手なので、もっとギリギリまで粘って我慢しても良かった。ただ、いずれにしても難しい判断だとは思う。2ndステージからルールが改正されましたよね?
RP:今までは決定機阻止なら有無を言わさず一発退場でしたが、ボールに向かうプレーなら警告ということですが……。
都築:ボールに向かうプレーではなかった。手で相手を捕まえに行っていたから、しょうがないかな。その後が結構重要で、特に1人多くなったアビスパがガンガン来るわけでもなかった。レッズもビルドアップからではなかったけど、決定機までは行けないまでも良い流れはあったと思う。ただ、そこも前半に関しては大きく評価できるということではない。なぜかというと、全体が下がり気味になってしまったという意味では、味方同士の距離が遠くなる。そういうことではレッズが思うようなサッカーができない。状況が全く悪くはないけど、良かったかと言われると、そこまでではなかった。
RP:そうした中で、前半終了間際、負傷欠場した遠藤航選手に代わってリベロに入った那須大亮選手が得意のセットプレーから得点しました。
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都築龍太 -profile-
1978年4月18日生まれ。
2003年にガンバ大阪から浦和レッズへ加入。2010年に湘南ベルマーレへ期限付き移籍後、現役を引退。日本代表としても6試合に出場した。