PKの成否に関わらず、後半の試合運びは問題(1st第12節・新潟戦)
浦和レッズで活躍された元日本代表GK都築龍太さんが試合を解説。聞き手は、サッカー専門新聞『エルゴラッソ』の菊地正典記者です。
RP:5月14日(土)、埼玉スタジアム2002で行われた明治安田生命J1ファーストステージ第12節・アルビレックス新潟戦は、0-0の引き分けに終わりました。浦和レッズとしては連勝が4で止まってしまいました。
都築:まず、残念な結果だった。流れとしては前半の最初に新潟が前に来たのがあって、レッズのペースじゃなかった。新潟は中盤に3枚置いていて、柏木(陽介)選手からのパスを止めに行っていたのが印象的だった。だから、あそこでうまくボールを運べずに取られてショートカウンターを受けていた。特にレオシルバ選手が効いていたし、チーム全体としてすごく組織だった守備からの攻撃を意識してた。逆に、そこだけ狙っていたと言ってもいい。
でも、それは立ち上がり10分ないぐらい。あとはレッズがボールを支配できたけど、試合を通してサイドを使えなかった。もちろん中から崩しに行って良い形もあった。特に興梠(慎三)選手がPKを獲得したシーン。ただ、中盤でボールを持っている時に前線が動き出しているけどパスが出ないなど、前線に通ったけどシュートまで行けないことが多かった。形としてはいいけど、得点に結び付くようなプレーはなかった。それが原因で試合の中盤ぐらいからはミドルシュートが多かった。新潟がしっかり守って攻めにくかったと思う。
RP:新潟のカウンターでピンチになりかける場面も少なくなかったですね。
都築:そんな中でも遠藤(航)選手を中心にしっかり守れていた。中盤で遠藤選手がカットして良い形になったり、ディフェンスラインでしっかり対応したり、そういう意味ではすごく効いていた。シーズン最初は右ストッパーだったけど、真ん中に入ってからは際立っている。阿部(勇樹)選手のプレーと遠藤選手が合っているというか、お互いが分かっている。2人で守れるような体制を整えている。今回に限らず、あの2人は本当に機能している。前半は「興梠がPKを決めていれば」と絶対に言われるし、かばうつもりはないけど、外したから試合に影響していたわけでもなく、展開は変わっていなかったと思う。問題は後半。
RP:ちょっと苦しい展開が続きました。
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都築龍太 -profile-
1978年4月18日生まれ。
2003年にガンバ大阪から浦和レッズへ加入。2010年に湘南ベルマーレへ期限付き移籍後、現役を引退。日本代表としても6試合に出場した。