西川周作が「引き分けじゃなくて、勝つことだけを考えながらプレーしていた」と振り返った横浜FC戦。浦和レッズのキックオフで始まり、ボールを自陣に下げずに、相手陣内に運んだ。
こうした攻撃的な姿勢を、横浜FCの駒井善成は敏感に感じていた。「ホームだし、サポーターの勢いと、キックオフからアグレッシブに来ていた」と振り返る。
前半の立ち上がり、横浜FCを圧倒した時間帯で決定機が訪れただけに、モノに出来なかった部分は、この試合をより難しくしたと判断せざるを得ない。中でも開始7分、最終ラインからのビルドアップで、キープしながら、人とボールが動いて、シュートチャンスに繋げた。
渡邊凌磨は「僕の持論」と前置きした上で、ファイナルサードを教えこむことの難しさを口にしている。「ハーフウェーを越えるところまでは監督の戦術、やり方でうまくいくと思うが、ファイナルサードは教えられないから。選手の、阿吽の呼吸だったりとか、イメージを合わせていかないといけないから。そこは、いろいろな組み合わせを試しながら、時間をかけてやっていく部分」と話した。
横浜FCにとって、浦和が押しこんでくる状況は想定内。しっかりと構えられたと振り返る。狙うは、耐えた後のカウンター攻撃。駒井は「今週、カウンターの練習もやっていたので、ワンチャンス、ツーチャンスは絶対に来るなと信じていた。うまく練習の成果が出たのかなと思う」と話していた。
失点は、西川からのロングキックで、相手陣内にボールを入れたタイミングから始まった。競り合いで上回れなかったのならば、セカンドボールをどう回収するか。だが、点が動いた場面は、そのまま相手ボールで展開され、シュートを許した。
西川のキックは強みであるが、その時のアクションをどう取るかによって、強みが弱みに変わってしまうことを示した時間だった。これはクラブワールドカップや後のJリーグに大きく影響する勉強、課題と言える。
どんな場面も、強みの裏側に弱みがあることを考えれば、基本技術が伴わずにボールコントロールミスが起こると、前掛かりになったビッグチャンスが、相手の攻撃の起点になり得るのだ。基本技術を高めることと、マテウス サヴィオが振り返ったように「バラバラに動くのではなくて、オーガナイズした動き」が重要になる。この横浜FC戦を通じて、浦和が成果を上げるために果たすべき基準が明確になった試合だった。
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試合レポート|J1第19節・横浜FC戦=ポイント|レッズプレス!!
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J1第19節・横浜FC戦=ポイント
(有賀久子)

成果を上げるための基準が見えた試合
西川周作が「引き分けじゃなくて、勝つことだけを考えながらプレーしていた」と振り返った横浜FC戦。浦和レッズのキックオフで始まり、ボールを自陣に下げずに、相手陣内に運んだ。
こうした攻撃的な姿勢を、横浜FCの駒井善成は敏感に感じていた。「ホームだし、サポーターの勢いと、キックオフからアグレッシブに来ていた」と振り返る。
前半の立ち上がり、横浜FCを圧倒した時間帯で決定機が訪れただけに、モノに出来なかった部分は、この試合をより難しくしたと判断せざるを得ない。中でも開始7分、最終ラインからのビルドアップで、キープしながら、人とボールが動いて、シュートチャンスに繋げた。
渡邊凌磨は「僕の持論」と前置きした上で、ファイナルサードを教えこむことの難しさを口にしている。「ハーフウェーを越えるところまでは監督の戦術、やり方でうまくいくと思うが、ファイナルサードは教えられないから。選手の、阿吽の呼吸だったりとか、イメージを合わせていかないといけないから。そこは、いろいろな組み合わせを試しながら、時間をかけてやっていく部分」と話した。
横浜FCにとって、浦和が押しこんでくる状況は想定内。しっかりと構えられたと振り返る。狙うは、耐えた後のカウンター攻撃。駒井は「今週、カウンターの練習もやっていたので、ワンチャンス、ツーチャンスは絶対に来るなと信じていた。うまく練習の成果が出たのかなと思う」と話していた。
失点は、西川からのロングキックで、相手陣内にボールを入れたタイミングから始まった。競り合いで上回れなかったのならば、セカンドボールをどう回収するか。だが、点が動いた場面は、そのまま相手ボールで展開され、シュートを許した。
西川のキックは強みであるが、その時のアクションをどう取るかによって、強みが弱みに変わってしまうことを示した時間だった。これはクラブワールドカップや後のJリーグに大きく影響する勉強、課題と言える。
どんな場面も、強みの裏側に弱みがあることを考えれば、基本技術が伴わずにボールコントロールミスが起こると、前掛かりになったビッグチャンスが、相手の攻撃の起点になり得るのだ。基本技術を高めることと、マテウス サヴィオが振り返ったように「バラバラに動くのではなくて、オーガナイズした動き」が重要になる。この横浜FC戦を通じて、浦和が成果を上げるために果たすべき基準が明確になった試合だった。
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