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試合レポート|J1第20節・京都戦=ポイント|レッズプレス!!
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J1第20節・京都戦=ポイント
(有賀久子)

京都戦で感じた2つの賢さ
中2日の公式戦とは思えぬ、強度と速度がそこにはあった。身体は重くとも、頭の中はスッキリしていたのだろう。だからこそ、身体が動く。前線の松尾佑介で始まるプレッシャーもメリハリがあった。
京都戦は、2つの賢さを感じた。
1つは、プレッシャーのタイミング。試合後、松尾はこう振り返る。「たぶん、1番改善したのは、プレッシャーに行くタイミング。全部が全部ではなく、ブロックを敷くのか、プレッシャーをかけるのか、のタイミングが、僕自身で判断出来ている」と話し、他の選手の連動性あるプレッシャーに繋がった。
連動性については、勝ち越し弾を奪った渡邊凌磨も口にした。“前から行く”という同じ目的でも、「全力で走っていくのは良いけれど、そうじゃない連動性という部分が大事だと(京都戦で)改めて知れたし、疲れがある中で、100%スプリントで全部が全部行けていなかったけれど、勝っている部分もあった。良いところを次に繋げたい」と触れた。
2つ目は、後半でリードを奪ってからの戦い方。立ち上がりから、深い位置でのプレーが続く時間帯もあったが、そこは両サイドバック、両センターバックが、GK西川周作と共に身体を張った。特に両サイドバックの守備の強みが、最終ライン全体に落ち着きをもたらしている。55分の失点は改善の余地があるが、失点後のリアクションは悪くはなかった。それが、6分後の決勝弾にも繋がる。
さらに1対1の状況で投入の準備を進められていた松本泰志と原口元気の2人の順応力にも助けられた。ピッチに立つ直前に、凌磨の得点という大きな仕事があり、2人は、1対1を2対1、3対1にする攻撃的な仕事から、2対1をキープすること、スキをついて3点目を奪おうとする、場面に応じた状況判断が求められた。
連戦における途中出場の選手たちの役割は、関根貴大、長倉幹樹にも言えることだが、スコアに加え、周囲の疲労との兼ね合いもある。フレッシュな選手が、単にフレッシュな動きをすれば良いというシチュエーションではない。京都戦は、交代選手の質も評価したい。
こうして厳しい戦いながらも、全員で賢く時間を使い、勝ち点3を手にした。町田戦、京都戦と上位相手に、決して簡単な内容ではないゲームをモノにしたのは、大きな自信に繋がる。次は、横浜F・マリノス戦。継続し続けていこう。
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