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試合レポート|J1第7節・C大阪戦=ポイント|レッズプレス!!
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J1第7節・C大阪戦=ポイント
(有賀久子)

中島翔哉と渡邊凌磨が見せた連動性
霧がかかったような、どこかスッキリとしない90分間になるのは、攻撃と守備のタスクがあって、それぞれにやりきろうとしているが、連動性に欠け、単発なプレーが続くからだろう。
それも、個でやりきろうとしているだけで、チームでのボールの取りどころが明確であるわけでもなく、攻撃のスイッチを、誰がどこで入れて、人数をかけるタイミングが明確であるわけでもなく、相手に剥がされたら一気にゴール前というカウンター攻撃を真正面から受け続ける姿であったり、クロスを上げてもゴール前の人数が足りないという場面であったり、難儀である。
マチェイ スコルシ?ャ監督の特長を、“守備に保険をかける監督”と表現する選手がいたが、そうは言っても、いつでも守備が出来る戦い方が整理出来ているかというと、首を傾げてしまう。ウ?ィッセル神戸戦、そして鹿島アントラーズ戦と、チームの連動性が見られる試合もあるのだが、その波は大きい。
今節は、70分に中島翔哉と負傷から復帰した渡邊凌磨が同時投入されたことが流れを変えた。セレッソ大阪のゴール前でのクオリティーに助けられながら、どうにか、0対1の1点ビハインドで時間を進め、そこに攻守において効果的な動きを見せ続けた翔哉と凌磨の2人が加わり、同点弾のような人数をかけた攻撃を作ることが出来た。
2人は、相手の立ち位置の“間”に立つように見えた。実際、プレーに関与する人数は変わらないかもしれないが、翔哉も凌磨も、運動量だけではなく、ポジションを何度も取り直すことで、場面の人数が増すような感覚になる。
試合後、凌磨に“間”に立つ意識があったかと尋ねると、「“間”というよりも、センターバックからうまくボールを受けて、はたいて、チアゴの前に入って行く、という感じは意識した」と振り返った。
この言葉から分かるように、凌磨の貢献度はピッチ全体に渡る。自陣から相手陣内のゴール前でプレーし続けることが出来る選手だ。そして、状況に応じてキャンセルが出来る選手である。ここに、凌磨がピッチに立っている時に連動性が生まれる要因があると感じる。
ただ、この凌磨の復帰は手放しで喜びたいが、連戦の4月で、負傷明けの凌磨にばかり、負荷をかけてはいられない。とにかく、今は、“良い守備が良い攻撃を生む”、こちらに重きを置いて、短い時間での修正を求めたい。
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