判定に泣くも、そこまでのプロセスに問題があった
 
スタジアムのライトが小粒の雨に反射し、幻想的な雰囲気で始まった試合は、立ち上がりから激しく動いた。

青い波が浦和陣内に一気に流れ込んでくる。中盤の4枚と後ろの5枚が防波堤となり何とか侵入を防ぐ。

開始9分には横浜FMの仲川のシュートをブロック。それがCKになるとエジガル・ジュニオにヘディングで狙われる。23分には広瀬がミドルシュートを放つが、これをGK西川が片手でセーブ。第二波、第三波の勢いもすさまじく、浦和は防戦一方となる。

浦和の反撃は30分。ロングパスにファブリシオが抜け出して鋭いクロスを入れると相手選手に当たりクロスバーを叩いた。

均衡が崩れたのは38分だった。橋岡が芝に足を取られボールをロスト。ティーラトンのパスを受けた遠藤の前を向く動きに岩波が遅れると、左足を振り抜かれゴールネットを揺らされた。

「芝に引っ掛かり・・・・。相手が押し込んできた中で失点をしたのは残念」と橋岡は下を向く。

0−1で折り返した後半も横浜FMのペースとなる。59分には右サイドを突破されると、仲川にシュートを捻じ込まれるのだが、この判定を巡って試合が10分近く中断。結局判定は横浜FMの得点となった。

61分に橋岡に代えて山中を投入する中で、やっと火が付いた浦和イレブンは右サイドから侵入する。長澤から宇賀神にパスが渡り、中央へ折り返すと、69分にオウンゴールを誘い1点を返した。

指揮官は73分に宇賀神に代わり杉本を送ると、81分にはファブリシオに代えてマルティノスを送った。しかし、86分にも微妙な判定から岩波のハンドを取られ、PKをエジガル・ジュニオに沈められた。

アディショナルタイムは7分。同点に追いつくだけの時間はあり、浦和は懸命に反撃を試みるも8敗目を喫することになった。

きょうのポイントは、横浜FMのボールの出所を抑え切れず、ズルズルと守備ラインが下がり、なおかつ攻撃のスイッチを入れられなかったことだ。ボールが持てず重心は低いまま、奪ってもすぐに相手ボールとなる。カウンターの準備さえする間もなかった。

たしかに判定の問題もあるのだが、そこまでのプロセスが悪すぎたことは事実だ。

「すべてベタ引きしすぎた。5回に1度はプレスをかけに行くことをトライしなければいけない。交わされたら、もう1度守備を敷く、そのメリハリがなかった。きょうの試合はメリハリが大切だと思わされた試合だった」(宇賀神)。

試合後、大槻毅監督は潔く言った。

「あの1点目をやらない。2点目、3点目でもゴール前までボールを運ばせないなり、それなりのことをやれればよかった。すべて自分に責任がある」

現時点で首位とは15差。厳しい状況に追い込まれたが、自らの手で這い上がるしかない。(石田達也)
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J1第19節・横浜FM戦=ポイント

判定に泣くも、そこまでのプロセスに問題があった
 
スタジアムのライトが小粒の雨に反射し、幻想的な雰囲気で始まった試合は、立ち上がりから激しく動いた。

青い波が浦和陣内に一気に流れ込んでくる。中盤の4枚と後ろの5枚が防波堤となり何とか侵入を防ぐ。

開始9分には横浜FMの仲川のシュートをブロック。それがCKになるとエジガル・ジュニオにヘディングで狙われる。23分には広瀬がミドルシュートを放つが、これをGK西川が片手でセーブ。第二波、第三波の勢いもすさまじく、浦和は防戦一方となる。

浦和の反撃は30分。ロングパスにファブリシオが抜け出して鋭いクロスを入れると相手選手に当たりクロスバーを叩いた。

均衡が崩れたのは38分だった。橋岡が芝に足を取られボールをロスト。ティーラトンのパスを受けた遠藤の前を向く動きに岩波が遅れると、左足を振り抜かれゴールネットを揺らされた。

「芝に引っ掛かり・・・・。相手が押し込んできた中で失点をしたのは残念」と橋岡は下を向く。

0−1で折り返した後半も横浜FMのペースとなる。59分には右サイドを突破されると、仲川にシュートを捻じ込まれるのだが、この判定を巡って試合が10分近く中断。結局判定は横浜FMの得点となった。

61分に橋岡に代えて山中を投入する中で、やっと火が付いた浦和イレブンは右サイドから侵入する。長澤から宇賀神にパスが渡り、中央へ折り返すと、69分にオウンゴールを誘い1点を返した。

指揮官は73分に宇賀神に代わり杉本を送ると、81分にはファブリシオに代えてマルティノスを送った。しかし、86分にも微妙な判定から岩波のハンドを取られ、PKをエジガル・ジュニオに沈められた。

アディショナルタイムは7分。同点に追いつくだけの時間はあり、浦和は懸命に反撃を試みるも8敗目を喫することになった。

きょうのポイントは、横浜FMのボールの出所を抑え切れず、ズルズルと守備ラインが下がり、なおかつ攻撃のスイッチを入れられなかったことだ。ボールが持てず重心は低いまま、奪ってもすぐに相手ボールとなる。カウンターの準備さえする間もなかった。

たしかに判定の問題もあるのだが、そこまでのプロセスが悪すぎたことは事実だ。

「すべてベタ引きしすぎた。5回に1度はプレスをかけに行くことをトライしなければいけない。交わされたら、もう1度守備を敷く、そのメリハリがなかった。きょうの試合はメリハリが大切だと思わされた試合だった」(宇賀神)。

試合後、大槻毅監督は潔く言った。

「あの1点目をやらない。2点目、3点目でもゴール前までボールを運ばせないなり、それなりのことをやれればよかった。すべて自分に責任がある」

現時点で首位とは15差。厳しい状況に追い込まれたが、自らの手で這い上がるしかない。(石田達也)
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