3人とも順調に回復しているというれしい報告があった」

チームは12月9日(日)に天皇杯決勝を迎える。今季、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2017王者として、リーグ優勝、さらに再びアジアの舞台に返り咲くために戦ってきたが、堀孝史監督に始まり、大槻毅暫定監督(現ヘッドコーチ)、そしてオズワルド オリヴェイラ監督就任と、選手を取り巻く環境は大きく動いた。リーグ戦は5位終了。今季の目標である“ACL出場権”を獲得するには、今、目の前にある戦い、天皇杯を制することだけが残された条件だ。

試合2日前。金曜日に迎えるオズワルド オリヴェイラ監督との時間。定例の記者会見に臨んだ指揮官は、くるくると表情を変えながら、日曜日に迎える戦いの重要性を語った。準決勝・鹿島アントラーズ戦での負傷者続出によって注目される、先発メンバーの顔ぶれ。負傷者のいまについても、監督は触れた。

≪オズワルド・オリヴェイラ監督≫
(天皇杯決勝にむけた準備について)準備はしっかりと進めているが、トレーニングというよりは、選手たちを回復させる、リカバリーである。準決勝はサッカーの試合というより、戦場と化した現場だった。そこでしっかりと戦って勝利をおさめることができた。ただ、それが選手の消耗にもつながった。また、ケガで負傷交代した選手たちもいた。1試合で、交代枠を3つとも負傷交代で使ったことは初めてだった。なので、この前の試合は戦術的な交代はなく、すべて物理的な、ケガによる交代だった。本来ならば、いじらないであろうポジションをいじることにもなった。今は集中して、チーム全体を回復させることに努めている。試合の間隔があまり空いていないので、リカバリーを加速させるために、選手たちには睡眠、食事、休養といったものを求めているし、メディカルのプロトコルを実行し、治療やケアを行っている。

(負傷選手の状態と見通しは?)今朝、このクラブハウスに来ると、3人とも順調に回復しているというれしい報告があった。青木も、今日はグラウンドでトレーニングをした。興梠も武藤もかなり良くなっているということだ。なので、彼らが出場する可能性は大きいと思う。私の感覚では、3人とも出場できるのではないかと思っている。

(決勝進出の達成感がある中で、決勝にむけて士気を再び上げていく必要があると思うが?)疲労回復を含め、この準備の時間は限られている。準決勝にむけての準備は、決勝にむけての準備でもあったので、同じ方向性を持たせて続けている。そして、今はメンタル的な準備が最も必要になってくるだろう。そういった意味では、選手たちに求めていることは、謙虚な姿勢だ。謙虚な姿勢で戦わなければ、ベガルタ仙台には勝つことはできないだろう。仙台にも良い選手たちがそろっているし、良いチームだ。(中3日で)戦術練習ができない日数なので、しっかりと集中してメンタル的な準備をしてピッチに立たなければいけない。

(準決勝の前と同様に、明日も公開練習にする理由は)準決勝の前日と同じく、浦和のサポーターは特別な存在であり、チームに力を与えることができる。そのサポーターと交流することによって、前日から試合に挑む状況を作ることができるだろう。もちろん、どの試合も重要であり、これをやっているから、他の試合と重要性が違うわけではないが、特別な状況というものはある。これを、たとえば1年を通じて、毎試合やっていたら、サポーターの皆さんも疲れるだろうし、選手も疲れると思う。なので、毎回やることではなく、この特別な状況で、浦和の特別なサポーターの熱、情熱というものを選手たちに感じさせたいと思っている。

(前日練習を公開することは、いつ頃から考えているのか?)私は、浦和のサポーターのように、特別なサポーターがいるクラブ、たくさんのサポーターがいるクラブに所属している時は、こういうふうに行ってきた。なので、初めてではないが、選手たちに刺激を与えることも必要だと思える状況だった。サポーターほど選手たちに情熱を伝えられる存在はいない。

(4月の監督就任後、どういったところを変化させようと思ったか?)シーズンが始まっている難しい状況だった。水曜日と週末の連戦が続いている中で入ったので、就任直後は9試合か10試合を連続して戦った。そして、ほとんどの選手のことをまだ知らなかった。一緒に仕事をしたことのある選手が1人、対戦したことのある選手が数人いただけだった。現在は、それぞれの選手がどのようなパフォーマンスをしてくれるのか、どういうことを見せてくれるのかを自信を持って把握していると言えるが、その私が「できる」と思っているパフォーマンスを、どこまで、この決勝で発揮できるかというのは、今、未知数だ。消耗の部分のみがクエスチョンマークだ。しかし、リカバリーの部分がしっかりとうまくいけば、必ず良いゲームができると思っている。

(日本の文化で楽しんでいることやたとえば、好きな日本食は何か)日本食は全般好きだ。ブラジルでも「寿司」や「刺身」は人気がある。だが、私は、美味しい味噌汁なしには生きられないと思っている。味噌汁が大好きだ。朝食の時、味噌汁を飲むと1日調子が良い。ネギなどをのせると、さらに美味しい。

(決勝で勝利をおさめるためのポイントは)決勝は特殊な試合であって、さまざまな感情が動く。そこで、選手たちに伝えようとしていることは、先ほど言った謙虚さである。さらに、選手同士でしっかりと協力しあって戦う姿勢。手をつないでプレーする気持ちでプレーしてもらいたい。持っているものをすべて出し切って、勝利につなげることだ。

(それはサポーターも同じか?)その通りだ。それに勢いを与える、力を与えるのがサポーターの存在だ。我々の力の101パーセントを出さなければ。限界を超える力を与えてくれるのがサポーターだ。

(タイトル、ACL出場を目指す中で、監督の心境は?)このような状況というのは、たくさん経験している。そして、こういった状況での興奮というのは、私も好きだ。だが、同時に何度も経験しているので落ち着きもある。なので、前向きにこの状況を捉えている。決勝で戦うというのは、そこまでの道のりに対する見返りがあるかどうか。その締めくくりのところ、冠がかかっているところに挑む時には、やはり準備のところが大事だ。一張羅を着ていくということだ。

(気持ちの部分では、準決勝が終わった瞬間の気持ちは?噛み締めているような気がしたが)非常に疲れる試合だった。疲労していた。5分のアディショナルタイムが、さらに2分延びて、非常に危ないボールがわれわれのペナルティエリアの中に入ってくる状況だった。なので、ホッとしたという状況だった。

(指揮を取り始めた時、水をワインに変えることは難しいと話していたが、今のチームの熟成度は?)ワインが熟成されつつある状態だ。来季は非常に美味しい『ピノ・ノワール』が味わえるかもしれない。私たちは集中して、しっかりと努力を続けなければいけない。今季、かなりの「歩」を進めることができた。今季の経験が、来季の仕事の道具になると思う。


[記事リンク]2017年シーズン浦和レッズ試合情報まとめ
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天皇杯決勝・仙台戦=定例会見

3人とも順調に回復しているというれしい報告があった」

チームは12月9日(日)に天皇杯決勝を迎える。今季、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2017王者として、リーグ優勝、さらに再びアジアの舞台に返り咲くために戦ってきたが、堀孝史監督に始まり、大槻毅暫定監督(現ヘッドコーチ)、そしてオズワルド オリヴェイラ監督就任と、選手を取り巻く環境は大きく動いた。リーグ戦は5位終了。今季の目標である“ACL出場権”を獲得するには、今、目の前にある戦い、天皇杯を制することだけが残された条件だ。

試合2日前。金曜日に迎えるオズワルド オリヴェイラ監督との時間。定例の記者会見に臨んだ指揮官は、くるくると表情を変えながら、日曜日に迎える戦いの重要性を語った。準決勝・鹿島アントラーズ戦での負傷者続出によって注目される、先発メンバーの顔ぶれ。負傷者のいまについても、監督は触れた。

≪オズワルド・オリヴェイラ監督≫
(天皇杯決勝にむけた準備について)準備はしっかりと進めているが、トレーニングというよりは、選手たちを回復させる、リカバリーである。準決勝はサッカーの試合というより、戦場と化した現場だった。そこでしっかりと戦って勝利をおさめることができた。ただ、それが選手の消耗にもつながった。また、ケガで負傷交代した選手たちもいた。1試合で、交代枠を3つとも負傷交代で使ったことは初めてだった。なので、この前の試合は戦術的な交代はなく、すべて物理的な、ケガによる交代だった。本来ならば、いじらないであろうポジションをいじることにもなった。今は集中して、チーム全体を回復させることに努めている。試合の間隔があまり空いていないので、リカバリーを加速させるために、選手たちには睡眠、食事、休養といったものを求めているし、メディカルのプロトコルを実行し、治療やケアを行っている。

(負傷選手の状態と見通しは?)今朝、このクラブハウスに来ると、3人とも順調に回復しているというれしい報告があった。青木も、今日はグラウンドでトレーニングをした。興梠も武藤もかなり良くなっているということだ。なので、彼らが出場する可能性は大きいと思う。私の感覚では、3人とも出場できるのではないかと思っている。

(決勝進出の達成感がある中で、決勝にむけて士気を再び上げていく必要があると思うが?)疲労回復を含め、この準備の時間は限られている。準決勝にむけての準備は、決勝にむけての準備でもあったので、同じ方向性を持たせて続けている。そして、今はメンタル的な準備が最も必要になってくるだろう。そういった意味では、選手たちに求めていることは、謙虚な姿勢だ。謙虚な姿勢で戦わなければ、ベガルタ仙台には勝つことはできないだろう。仙台にも良い選手たちがそろっているし、良いチームだ。(中3日で)戦術練習ができない日数なので、しっかりと集中してメンタル的な準備をしてピッチに立たなければいけない。

(準決勝の前と同様に、明日も公開練習にする理由は)準決勝の前日と同じく、浦和のサポーターは特別な存在であり、チームに力を与えることができる。そのサポーターと交流することによって、前日から試合に挑む状況を作ることができるだろう。もちろん、どの試合も重要であり、これをやっているから、他の試合と重要性が違うわけではないが、特別な状況というものはある。これを、たとえば1年を通じて、毎試合やっていたら、サポーターの皆さんも疲れるだろうし、選手も疲れると思う。なので、毎回やることではなく、この特別な状況で、浦和の特別なサポーターの熱、情熱というものを選手たちに感じさせたいと思っている。

(前日練習を公開することは、いつ頃から考えているのか?)私は、浦和のサポーターのように、特別なサポーターがいるクラブ、たくさんのサポーターがいるクラブに所属している時は、こういうふうに行ってきた。なので、初めてではないが、選手たちに刺激を与えることも必要だと思える状況だった。サポーターほど選手たちに情熱を伝えられる存在はいない。

(4月の監督就任後、どういったところを変化させようと思ったか?)シーズンが始まっている難しい状況だった。水曜日と週末の連戦が続いている中で入ったので、就任直後は9試合か10試合を連続して戦った。そして、ほとんどの選手のことをまだ知らなかった。一緒に仕事をしたことのある選手が1人、対戦したことのある選手が数人いただけだった。現在は、それぞれの選手がどのようなパフォーマンスをしてくれるのか、どういうことを見せてくれるのかを自信を持って把握していると言えるが、その私が「できる」と思っているパフォーマンスを、どこまで、この決勝で発揮できるかというのは、今、未知数だ。消耗の部分のみがクエスチョンマークだ。しかし、リカバリーの部分がしっかりとうまくいけば、必ず良いゲームができると思っている。

(日本の文化で楽しんでいることやたとえば、好きな日本食は何か)日本食は全般好きだ。ブラジルでも「寿司」や「刺身」は人気がある。だが、私は、美味しい味噌汁なしには生きられないと思っている。味噌汁が大好きだ。朝食の時、味噌汁を飲むと1日調子が良い。ネギなどをのせると、さらに美味しい。

(決勝で勝利をおさめるためのポイントは)決勝は特殊な試合であって、さまざまな感情が動く。そこで、選手たちに伝えようとしていることは、先ほど言った謙虚さである。さらに、選手同士でしっかりと協力しあって戦う姿勢。手をつないでプレーする気持ちでプレーしてもらいたい。持っているものをすべて出し切って、勝利につなげることだ。

(それはサポーターも同じか?)その通りだ。それに勢いを与える、力を与えるのがサポーターの存在だ。我々の力の101パーセントを出さなければ。限界を超える力を与えてくれるのがサポーターだ。

(タイトル、ACL出場を目指す中で、監督の心境は?)このような状況というのは、たくさん経験している。そして、こういった状況での興奮というのは、私も好きだ。だが、同時に何度も経験しているので落ち着きもある。なので、前向きにこの状況を捉えている。決勝で戦うというのは、そこまでの道のりに対する見返りがあるかどうか。その締めくくりのところ、冠がかかっているところに挑む時には、やはり準備のところが大事だ。一張羅を着ていくということだ。

(気持ちの部分では、準決勝が終わった瞬間の気持ちは?噛み締めているような気がしたが)非常に疲れる試合だった。疲労していた。5分のアディショナルタイムが、さらに2分延びて、非常に危ないボールがわれわれのペナルティエリアの中に入ってくる状況だった。なので、ホッとしたという状況だった。

(指揮を取り始めた時、水をワインに変えることは難しいと話していたが、今のチームの熟成度は?)ワインが熟成されつつある状態だ。来季は非常に美味しい『ピノ・ノワール』が味わえるかもしれない。私たちは集中して、しっかりと努力を続けなければいけない。今季、かなりの「歩」を進めることができた。今季の経験が、来季の仕事の道具になると思う。


[記事リンク]2017年シーズン浦和レッズ試合情報まとめ
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