「練習レポート」は、大原サッカー場の模様を、ほぼ毎日更新するコーナーです

沖縄・金武町キャンプ16日目。
全体練習終了後に、? 貴裁監督のキャンプ総括が行われた。あす24日(金)から最終日の26日(日)まで『琉球カップ2026』を含む、非公開となる。
ーFC琉球戦と藤枝MYFC戦の総括を
?監督:大学生との試合を挟んで、Jリーグチームとやった初めての試合がFC琉球で、そのあとが、藤枝MYFCでした。同じようなチームのスタイルの中で、自分たちが、今、最初に戦術的な押さえをして、選手が本当にやりたいエネルギーとか、躍動感を、最初から蓋をしてしまうのは違うなと思っていたので、最初の1、2試合は、戦術的な指示は、ある意味、最小限にして、選手の組み合わせとかをいろいろ試しながらやりました。
ある程度、自分たちが、今、取り組まなければいけないことという焦点が、琉球との試合で絞られたところがあったので、その期間で修正して、藤枝戦は、そこに対する手応えを持たせて、次のステップにいかなければいけないなと思いましたし、とにかく、僕が監督になってから、秋春制にいたるこのシーズンというのは、時間がそんなにないけれども、かといって、プレシーズンの最初から、全部、戦術的な押さえをしてやっていくと、シーズンに入った時の伸びしろだったり、貯金がないと思っていたので、そういう意味では、琉球との試合で取り組んでやれたことと、少しうまくいかなかったことを整理して入ったことで、藤枝との試合では、その部分に関しての改善は見えましたけど、まだ、『自分たちが、どう得点をするか』とか、『どう相手に進入させないか』というところは、やっていかなければいけないこともあります。
これから、1週間前のプレーシーズンマッチをRB大宮アルディージャさんとやる中で、もう1試合、練習試合を重ねて、また、あれですよね。浦和は、さらに暑いんですよね。暑熱順化したといえども、対戦相手ではない、もう1つの大きなライバルが自分たちにはいると思っていると思っているので。
ただ、ここで積み重ねてきたインテンシティーのトレーニングは、夏場の大変な時期にも、言ったら、3、4試合は、そういった気候の中でやらなければいけないわけで、そこから、秋、冬となった時の、自分たちの戦術の積み上げというのは、他のチームよりも出来る状態でいたいと思いますし、スタートダッシュが出来るように準備をしながらも、そのスタートダッシュを経て、さらにチームが大きくなるよう、そういったアプローチが出来るように、今は準備しているところです。
質問の答えになっているか分からないですけど、そういう取り組ませ方というか、試合における目的というのは、多少、琉球さんと藤枝さんとの試合で、少し変化ではないですけど、少し違って臨ませた感じはありました。
ーRB大宮アルディージャとのプレシーズンマッチについては、Jリーグ開幕に向けて、準備としており込んでプランニングしていたのか?
?監督:もちろん、公開の試合なので、ファン・サポーターの皆さんへのお披露目という意味と、対戦相手に対して、かなりむき出しになっていくというところもあるんですけど。でも、浦和レッズとして、というか、僕は『自分たちがどうなんだ』ということを、まず前提に、今シーズンは、当たり前ですけど、送っていきたいなと思っています。相手の研究や、何かがあったから、概念とか、自分たちのコンセプト自体を変えてしまうということが、必ずしも、このチームにとって良いとは思いません。
1週間前に、そういう試合があるというのは、メリットとデメリットはあります。やらないというメリットもありますし、やるメリットのほうを最大限に生かせるように、いろいろなシチュエーションというか、シミュレーションをしながら、自分たちが、次の、開幕のガンバ大阪戦に向かっていけるようにやっていきたいです。
情報戦のこともありますけれども、それよりも、自分たちがどうプレー出来るか、ということが、埼玉スタジアムで、そういうことがやれるというのは、僕にとっても、新しい選手にとっても、ある意味、新しいことを要求されている選手にとっても、1つ、モチベーションが上がる舞台だと思うので、僕の中ではポジティブに捉えています。
ー序盤は、暑い中で試合をしなければいけない。?監督のやり方は一貫したものがあるとは言え、暑い期間での、対策や、やり方を変えるような考えはあるか?
?監督:確実に、(ワールドカップでの)ハイドレーションブレイクほどではないですけど、飲水タイムがありますし、飲水タイムのことを考えると、夏場の試合は、4クォーター制の試合になりがちです。それは、京都サンガF.C.でも、湘南ベルマーレでも、経験しています。
まず、試合の入りをどう戦えるかというのが、夏場では、非常に大事かなと思います。お互いに、45分から60分、もしくは60分から75分の時間帯というのは、データで見ても、減速・加速の回数とか、スプリントの距離というのが落ちがちな時間です。でも、それは、我々だけが落ちて、相手が落ちないとか、その逆というのも、基本的にはないことです。だからこそ、ゲームの入りで、主導権をどう握れるかというのが、夏場はすごく大事になります。そこで先手を取れれば、それを2点目、3点目を取りながら、ゲームをクローズしていくのを考えやすいですし、前半が全然ダメで、後半から一気にインテンシティーを上げようという戦いには、夏場は特にならないので。そのあたりのゲームマネジメントは選手に理解させて、もし、1点を取られても、2点目、3点目をダダダっと取られないように、当たり前ですけれど、していかなければいけません。それは、FIFAワールドカップを見ても改めて思いました。
ただ、何となくスロースターターで、相手の様子を見ていくような戦いを夏場にやってしまうと、自分たちが目指すスタイルもそうですし、勝ち星を稼ぐというところで言うと、それは賢明ではないなと思っています。
もちろん、ゲームに対して、臨み方で千差万別ありますけれども、そこは、夏場だからといって、絶対に押し通すものと、そういうことを考えなければいけないところのハイブリッドでやっていきたいなと思います。
ートレーニングキャンプの短い時間の中で、これまでの浦和レッズの、悪い習慣、クセみたいなものが見られたと思うが、どのようなアプローチで、それをポジティブな方向に向けていこうとしているのか?
?監督:選手のですか?
ー全体の戦い方も含めて
?監督:昨シーズンまでのことは、そのことが、僕にとっては、たとえば、こうしたほうが良いなということも、チームを率いたマチェイ(スコルジャ)前監督にとっては、やろうとしていたことがそうなっていたことなので、それは失礼にあたるので、それが悪い習慣がどうこうというのは、全く思ってはいませんが。
ただ、今から始まるもので、どういう風なことをしたらゴールをとる確率が上がるのか、逆に失点の確率が減るのか、どちらかと言えば、選手は、やっぱりゴールをとる確率が増える話をしたほうが入りやすいですから、そのことは、きょうもデータを使って話をしましたし、自分たちがどうなんだ、どうすべきなんだ、ということは、今までは、それに関してOKだったことが、僕が提示することで、『それよりもこっち』ということは当然あると思いますけど、どちらにしても、それは別にスタイルを作ろうと思っているわけではなく、浦和レッズとして、この選手たちの特長に合わせた、また、クラブと話し合った中で、一番、最善で、そして、自分たちが、俗に言う『ファン・サポーターと一緒に闘える気持ちを共有する』というか、そこには、情熱と、やっぱり理論が共存しないといけないと思いますけど、そういうものを今、選手と一緒に作っているつもりです。悪い習慣があった、なかったというのはちょっと置いておいて、自分たちが進むべきものの中に、そういう、どう努力していくのか、努力する方向は間違えてはいけないな、というのは思っています。
ーここまでのトレーニングキャンプの手応えは?
?監督:『スモールスカッドの中で、スタートしている』という風に言われることもよくありますけれども、僕はドイツが長かったので、ヨーロッパで言うと、セカンドチームがあるという前提の中で言うと、だいたいフィールドの選手は22、23名ですし、その中で移籍を繰り返しながら、選手が入れ替わりやっています。
アマチュアというか、U−23のチームがあるから、日本と互換性があるとは言えないと思いますけど、今のプレーヤーたちの意気込みとか、『自分たちが、このチームを変えなければいけない』という思いが、決して少ないわけではないと思いますし、そういう意味で、こういう人数で始めたのも、浦和レッズとして、近年はそんなになかったことかなと想像も出来ます。
今は、いろいろなポジションで、俗に言う『競争』が生まれていて。それは、試合に出る競争ではなく、試合に出て、チームを勝たせる競争、そういうレベルの高い競争が今は出来ていると思います。
やっぱり、自分のポジションで、誰かが点を入れたら、自分のポジションで、誰かが入った時に活躍したら、当然、今まで以上にビビッドな反応があります。それは、チームにとって必要なことなので。開幕戦の3時間前にメンバーを発表するまで、僕は、誰がメンバー、前日にもハッキリと決めるつもりは良い意味でないですし、それぐらいそういう選手たちが、今、集まって、『やってやろう』という気持ちになっているというは、どの戦術を作るよりも大事なことだと思います。その機運とかは、失わないようにやっていきたいと思います。
ートレーニングキャンプの入りの練習から見ていると、人数に対して、グリッドが狭く、嫌でも、球際の局面が発生する激しさで、見ている側としては、怪我人が出るのではないかと心配していたが、ここまで大きな怪我人は出ていない。怪我人を出さないけれども、球際やインテンシティーを上げていくところは狙い通りに出来ているのか?
?監督:当たり前に分かりやすいですけど、今は『レガースをしてくれ』という話をしています。それは、そういうものが無駄に起きないように。当然、狭い中でぶつかり合いがあると、打撲とか、そういうもので、不要な言わないけれど、アクシデントの怪我で、選手がいなくならないように、というのは、自分からも、そういう説明をしましたし、配慮もしました。きょうは、対敵の練習ではないので、みんながレガースをあまり着けていないのは『いらないよ』と僕が先に言っているだけで、そのTPOは、選手に理解させながらやっているつもりです。
リヴァプールFCや、AFCボーンマスのプレシーズンを見たら、みんな、レガースをしていないですけど。そういうところだけを真似をして、自分たちに落としこんで、『良いんだ』となるのは、僕は違うと思います。やはり必要なことは必要なことで言っていかなければいけないですし、狭いコートでやるポゼッションで、自分たちが身につけるものと、逆に失うものがあるので。その辺の、どうスペースを広げるか、とか、どんな練習をするかというのは、失うものの大きさと、得るものの大きさのバランスで、得るものが100で、失うものが0という練習は、たぶん、ないと思うので。
今は、どのタイミングでどういう練習が必要か。休みが必要なのか。それとも、きょうみたいな練習なのか。ゲームが必要なのか。それは、僕がその都度、空気を感じて決めていかなければいけないことですし、それをやることが監督の仕事です。決められたことを、そのまま、そのように遂行するのであれば、監督が、僕になって、やっていく中での進む方法とはちょっと違うなと思います。
次の試合に勝つということよりも、毎日の練習をどうしようかをギリギリまで悩んで作っているのが現状で、きょうも、朝早くからスタッフ間でミーティングをして、ミーティング中に『どうする?』という言葉が200回ぐらい出るくらいです。
本当に優秀なスタッフもいるので、どこまでやってどうするかとか、きょうで言うと、最後のシュート練習は、僕の即興で決めましたけど、そういうことも含めて、選手は生き物ですから、先週は、この練習で勝ったから、今週、この練習をやろう、というのは
やりがちですけど、僕はそういうことは思わないので、その辺のギリギリなラインは、選手と対話しながら、対話しながらというか、様子を見ながら決めていかなければいけないと思います。
ー得るものと、失うものという話の中で、最近の浦和レッズは、ここはやられたくはないとか、そういうところを少し気にしすぎた部分があるかもしれない。それよりも、まずは自分たちがどうしたいか、というところがあるのか?
?監督:百年構想リーグとか、過去1年間の、全てのデータを、そのように見た前提で言うと、浦和レッズとして、自陣ではなく、相手陣内や、中盤に近いエリアで、ボールをゲインしている数は、決してそんなに多くはないというデータが出ています。それも、下から数えたら、だいたい5番目ぐらいです。
でも、先ほど言ったように、チームとしてそれが良いと思っていれば、良い数字ですし、チームとして、それがダメなんだと言うと、ダメですけど、僕は、試合に勝つために、そのゲインの数を増やしたい。
なので、それが悪かったと言うわけではなく、現状がそうで、だけど、この数を増やして、シュート、ペナルティーエリアに入る回数は、ゲインした後のだいたい15パーセントぐらいの数字なんですけど、それが20パーセントに増えれば、ペナルティーエリアに入る回数はリーグのトップになるんですね。
5パーセントの努力で、50パーセントの努力ではないので、方向性を全部変えるというよりは、意識とか、ちょっとした、フォローやサポートをサボらないことで、十分、そこに到達出来るし。だから、この時点で、優勝とか、ACL(AFCチャンピオンズリーグ)とかを僕が言いたくないのは、その目標に近づくために、目の前の現実を変える5パーセントにこだわり続けないと、そこには絶対に到達出来ません。
いつも浦和レッズは絵に描いた餅のように『浦和の責任を果たして、浦和として優勝』ということを言うのであれば、現実の自分たちに向き合って、その現実を、5パーセント変える努力をしていかないといけないと僕は思っています。それは別に大きく言うことではないですけど、そういうものは、このキャンプでも、選手には折に触れて話しています。
ー宮本優太選手が京都サンガF.C.時代の練習で、ハイプレス、ハイプレスでゲームをしていると、試合になると、相手のプレスが遅く感じるぐらいやってきたという話をしていた。その言葉を聞いて、練習のリアリティーなんだと感じたが?
?監督:まぁ、アイツ(宮本優太)のことだから、少し話を盛っているところはあると思いますけど(笑)。別にずっとハイプレスの練習ばかりしているわけではないですが。そういう自信が出来てくるというのは、間違いないと思います。(宮本)優太も、京都に来た時に、それを1年間戦った中で持っている自信で、この前の藤枝さんとの試合の時とかも、良い意味で、すごく余裕がありますし、そこは『練習でやったことより、試合のほうが楽だな』と、当たり前ですけど、選手が思ったほうが良いですし。
そういう風に、選手が思えば、なれれば、選手として、これ以上、自信を持てることはないと思うので。練習でやっていないことは出ないのではなく、練習で経験したことが、試合の、臨み方とか、負荷を楽にするという言葉が、正確な言葉なんじゃないかなと思っているので、そこは、まだ、始動してから2週間ちょっとぐらいですけど、それで全部は変わらないですけど、僕が来た最初の埼スタでの練習の時よりは、そういう言葉とか、何が大事かというのは、選手それぞれが、こういう取材を受けた時に発せられる言葉に変わってきているのではないかな、と思います。
ー声掛けは、水沼宏太選手の声掛けが序盤はかなり目立っていたが、選手が要求し合うところの水準については?
?監督:それは、本当に難しいことで。じゃあ、ロッカールームで全員が喋っていたら良いチームなのかといえば、そういうことではないですし。ただ、昨年まで在籍していたコーチに聞くと、ハーフタイムとかで、あれだけ話し合うことは、昨年までは、そこまで多くなかったとは聞きます。
でも、別に話すから良いとも思っていないから。それは、状況によりますけど、だけど、勝ちたければ、話すのが必要だろうし、改善したければ、要求するのが必要だろうし。ワーワーと言っているのが良いチームとは思わないですけど。
究極は黙って、何も言わなくても、後半に改善されるのが一番良いことです。相手にもバレないですし。監督の話を聞くまでに整理が出来ているし。だけど、それが出来ないからということなので、その辺は、ただ『勢いが出ました』みたいな話では、一概にはないのかなと思います。
ーこれまで指揮してきた京都や湘南とは、浦和レッズは、歴史的な積み重ねや成り立ちが違うと思います。浦和レッズならではの難しさや、やりがいについては?
?監督:監督になって、まだ間もないですし、試合もしていないので、やりがいとか、難しいこととかを全部、僕が話したら、それは、ちゃんちゃらおかしくなるとは思いますけれども、僕も、ある時期で、このチームにいましたし、当時も、たくさんのファン・サポーターがいらっしゃいましたけど、そこから埼スタが出来て、倍以上のお客さんがそこに詰めかけるようになるのは、他チームにいて『すごいことだな』と思っていました。
京都とか湘南よりも、ということもありますけど、そこで、自分たちが、いつも生活の対象というか、そういったものになっているな、と。パイの数とか、目というのは、多く感じます。だからといって、自分が、そこを意識して、何か仕事を変えるということはないですけど、そういう人たちの思いに、心底応えるために、この前も選手に言ったんですけど、『俺たちのファン・サポーターが、アンフィールドのように、試合が始まる前に歌を歌って、その歌が止まった時に、キックオフのホイッスルが鳴って始まったら、相手は、ほとんど勝てる気がしない。あのスタジアムで。それを作り出すために、俺らは、プレーで見せるしかない』という話をしました。それは点をとるとか、とられないだけではなくて、ワンプレーの重みとか、最後まで走り切るとか、そういうものは必要不可欠です。
でも、そこに対して、心底ファン・サポーターの皆さんに反応してもらえるチームになったら、間違いなく、強くて、戦いにくいチームとなると思いますし、そういう素材や、可能性がたくさんあるチームだというのは、来て、改めて思います。
想像するもののレベルを上げて、ファン・サポーターの皆さんと一緒に闘うんだ、というチームを作り上げていきたいし、それは京都と湘南と比較して、どうこうではないですけど、その数というか、分母は、すごく大きいチームだな、というのは、この短い時間でも、良い意味では感じています。
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