back

練習レポート

top
関根貴大が見せた斜めのランニングとポジショニング

「練習レポート」は、大原サッカー場の模様を、ほぼ毎日更新するコーナーです



(有賀久子)



関根貴大が見せた斜めのランニングとポジショニング

1本目の開始3分、浦和レッズは、名古屋グランパスのシュート性のある一発を受けた。2月1日(土)のトレーニングマッチは、このように自陣でのプレーが多かったが、1本目に2度、関根貴大のランニングが生きた場面があった。

中央でボールを保持し、右に展開した中で、内側をとったのが関根だった。結果的に決定機には持ちこめずに終わったのだが、すかさず、関根は出し手に「(自分のことを)見えていた?」と確認。「見えていなかった」と答えが返ってきた。

すぐに、もう1度、チャンスが巡ってきた。決定機まで持ちこんだシーンは、左からの折り返しにペナルティーエリア近くまで入りこんだ関根が合わせ、シュートを放った。枠外に終わったが、関根は「完全に狙い通りだった」と振り返った。

あす4日(火)から始まる、J1リーグ開幕までの準備期間は、攻撃面での細かな連係を高めたいところ。関根は「(あとはフィニッシュか)そうですね。そこも中でも話していました。きょう、最後のクオリティーは出せていなかったし、シュートまで行く前のパスがズレていたり、シュートを打てるところでパスを出したり、というのがあったと思うので、そこは課題、反省点だとみんなの中でも思っていたところです」と話した。

総評としては、名古屋を相手に「もちろん、難しい時間もありましたけど、狙いを持って、自分たちもビルドアップが出来たシーンが数多くあったので、去年とは違った形が作れてきているな、という実感もありました」とスコアに表れない部分を挙げた。

関根は言う。「90分間を通してコンパクトにやる、という意識が強かった。それが今の強みでもある」。そのためには、最終ラインの4枚やボランチが、声を出して前の選手たちをコントロールしている。「(プレスに)行ける時と行けない時の判断は大事。徐々にでも、ラインを高く設定して押しこめた方が良いのかなと思います」と考える。

この取材の中で、0対0で迎えた2本目に右の作りが活発になった点と、1本目に見せた既出の関根のランニングについて尋ねた。

RP:2本目のほうが、右の作りが活発になった印象があります。左の選手が交代した、という部分があるのか。それとも1本目と2本目の間の、マチェイ スコルジャ監督の指示が反映されたのでしょうか。
関根:相手も体力的にも落ちてきて、流動的に自分たちが動いたプレーに付いてこられなかった、というのもあると思いますし、自分たちも、後半はマンツーマンに慣れて、(渡邊)凌磨と(金子)拓郎と僕は、良い関係を築けていたので押しこむ。それで、右で押しこむシーンも増えたと思います。
最初からやれれば良いとは思いますけど、どんな相手でも、最初、相手が狙いたいことを受け身になってしまう時間帯は絶対にあると思うので、そこを理解して、ゲームの中で、今、話し合って改善できているのが、すごくポジティブなところかなと思います。

RP:関根選手の斜めの走りを、受け身になる時間帯が多かった1本目の中で見せられたのはプラスの要素かなと見ましたが。
関根:誰かしらが走れば良い、という考え。そのタイミングで。構造上、それぞれにポジションは違えど、その役割のポジションに立っていれば良いというのは、すごく話しています。ボランチが3枚に落ちたら、僕はボランチに入るし、僕が3枚まわしに入ることもある。するど、自分の同サイドの選手が幅を取ったり。誰でも良いからポジションをしっかりと取り続けるというのは、このキャンプですごく意識してきたことなので、それが後半、流れが良い時とかはスムーズに出来ているのかな、と思いました。

スカウティングによる背景もある。関根は「(ペナルティーエリアの外が)空くというのは分析で思っていたし、そこに誰でも良いのでポジションを取れることが狙い通りだったので、良かったシーンではありました」と名古屋対策が繋がった場面であると挙げ、1、2本目の組み合わせだけではなく、得点を重ねた4本目でも見られたのが大きい。
関根は「4本目とか、すごく良い形が多かったし、そこはチームとして狙ってやっていることを表現できている部分でもあるので、1、2本目に関して、それが少なかったなという印象があります」とチーム全体の手応えに触れつつ、自身が出場した時間帯に関しては反省した。


・・・・・・

ログイン・会員登録はコチラから
すべての記事をご覧いただくには、会員登録が必要です。
※既に会員登録済みの場合、ログインを行うことで閲覧可能となります。



(c)REDS PRESS