(有賀久子)
関根貴大が掲げたキーワードは“チーム”
今週から、フルメニュー参加となった関根貴大。メンバー選考のホワイトボードにのる準備はできている。「あとは、監督が選ぶこと。いつでもいけるようにしている。問題なく進んで、アピールができれば、メンバーに入っていけるかなと思う」と自信をのぞかせた。
第5節から、出場記録は空欄になった。当然ながら、チーム状況は変わっている。「僕が出ていた時とは、全く違うチームになっているという印象なので、自分が入ったら、またイチから、自分の定位置をつかまないといけない」と話し、「特に、左サイドは自由が与えられている印象があるので、自分が入ったら、どういうプレーがチームを助けられるのかというのを考えながらやれたら良い。張っているだけじゃないプレーが許されてはきているので、そこの8番とサイドバックの流動性を活かしながら、もっとスムーズに前に運べるようなシーンを作りたいと思っているし、自分が、よりインサイドで、ウイングでもインサイドでプレーできるシーンというのが作れると思うので、センターフォワードと逆のウイングと8番とうまく関わりながらやれるシーンを作り出せたら、と思っている」とイメージを挙げた。
流動性。それは中島翔哉がもたらし、攻撃力を高めていたが、彼が不在になると、とたんに影をひそめる。関根は「結局、前半の悪いシーンというのは、ポジションをみんなが我慢して、後半、流動性を出したら、うまくいって、という。(流動性のあるプレーが)ダメではなくなってきていると思うので、思いきって、前の選手が動いたところを、8番の選手だったり、サイドバックの選手が使うというシーンは、やっぱり必要だなと思う。自分がそういうポジションをやるのであれば、わざと、そういうスペースを開けながら、バランスを崩す役割も必要なんだな、それをしていかなければいけないな、と思っている」と話した。
守備との連動性はどうか。「そこは、あまり心配していなくて、自分は、走って解決すれば良いと思っている。ポジションが動いた時に、一番近い選手がプレスをかけて、あとは連動していければ良いと思う。そこ(走ること)だけを怠らなければ、バランスが崩れても大丈夫、守れるとは思うし、逆に、そこでボールを奪った時によりチャンスになると思うので、変に規律をもってやる必要もないのかなと思っている」と自信をもっている。ボールを奪った瞬間、チャンスに繋がるという考え方は、翔哉にも通ずるものがある。関根には、そう言いきれる自信もあった。「あと、8番の選手が頑張れるので、そこは信じて、前の選手は、攻撃にパワーを使えるシーンというが増えると思うし、そこのところをうまくバランスをとれれば、役割分担をしながらやれれば良いと思っている」と、仲間への厚い信頼をのぞかせた。

ただ、もちろん、これは外野から見ている印象のこと。「見ていると簡単だなと思う。こうすれば良い、ああすれば良い、というのは思うが、やっている選手は、すごくもどかしいだろうなというのを感じていて。ルールがある中でやりながらも、バランスを崩した方が良い攻撃ができたり、守備のところでも、我慢強く守りたいけれど、後ろの選手からしたら、前がとか、いろいろな問題があると思う。どこが悪いとか、ここをこうしたら、というのは簡単には言えないが、まずはチームが1つの方向に向く。その瞬間、瞬間、やるべきことを判断することが大事だ」として、チームを作り上げる過程で、見落としがちな“チーム”というキーワードを掲げた。
「試合後に、自分がこうすれば良かった、自分のクオリティーを上げれば良いんだ、という選手が今、すごく多い。それは良いことだと思う。だけど、チームとして、じゃあ、何ができたの?というところを、もっと話さないといけないと思っている。なんか、単体になっている気がしていて、問題が。そこがもう少し、具体的に、この時間は守ろうよ、とか、この時間帯は良かったね、とか、具体的なものを、チームとして、もっと明確な答えが持てれば、その結果が、もうちょっと見えてくる、というか、もったいないゲームが減ってくるのかな、という気はしている」と話した。・・・・・・
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