(有賀久子)
堀之内聖SD、囲み取材に応じる〜監督人事について
8月28日(水)午後、大原サッカー場クラブハウスで、堀之内聖スポーツダイレクターが取材を受けた。おとといの26日(月)付で監督職を解除したペア マティアス ヘグモ監督についての質問を中心に、1つ1つ、答えた。
まず、きのう27日(火)のリリース上では、契約について『監督職を解除』という表現であったが、堀之内SDは冒頭で「ペア マティアス ヘグモ監督の更迭と、新監督としてマチェイ スコルジャ氏の就任を発表させて頂きました」と伝えた。
当初より、フットボール本部は、浦和レッズとしての強化方針について「前提として、チームの成長プロセスとして最も重要視するべきことは、いかにクラブ主導で、チーム強化の方向性を維持し、継続的に取り組んでいけるか」と記している。
その点で、更迭という言葉は、決断までの背景を感じさせるものである。
堀之内SDは「今回の決断について、私の中でも非常に悩みに悩んで下した決断となります。今回の決断に際して、私が立ち返ったものとして、やはり、選手理念というものがあります。その中にある、サッカーを極め、勝利を追求する、そういった文言と、やはり、今季の目標であったリーグ優勝、そして来年に控えていますクラブワールドカップ、そういったことを考えた時に、今ある成長を、さらにギアを上げて成長するためにはどうすべきか、という視点で、今回の決断をさせて頂きました。
また、常日頃から監督の評価については、3つの視点をもって評価させてもらっていました。1つ目が、成績です。2つ目が、スタイルの浸透度。そして、3つ目がマネジメントという部分です。
その3つにおいて、まず、伝えたいのは、マティアス監督、私も日々、コミュニケーションをとらせてもらっていましたが、監督としても、人間としても、非常に素晴らしい方でした。ですので、ここまでの向かってきた方向が全く違っていたということではなくて、重複になりますが、さらにチームを成長させるために何をするかという視点で、今回、この決断をしました」と語った。
その後、質疑応答の場となり、まず、レッズプレス!!では、下記の3点を尋ねた。
Q:時系列として、監督にいつ伝え、発表までにいたったのか?
これは、日曜日のトレーニングマッチを伝えるクラブ発信の画像の中に、マティアス監督の姿が見受けられたことにある。
堀之内SDは「具体的に監督に伝えた日時についてはお答えできないのですが、数日前、ごく最近のことです」と話すにとどまる。その後、他の質問を受けて、選手たちには、リリースの直前、きのう27日(火)の朝のミーティングで、堀之内SD自身が伝えたと明かした。
「具体的には、きのうの朝のミーティングで、私から、選手には伝えさせて頂きました。選手の反応については、正直、驚いているというのが、私の第一印象です。ただ、その後のトレーニングでは、正直、最初、硬さはあったものの、池田コーチを中心に、みんなで盛り上げて、いつものような、精力的なトレーニングができたと思っています」。
もう1点は、夏のウインドー期間に重なる7月の下位3チームに対して、複数失点で、勝ち点1しかあげられなかった時期など、決断のタイミングは他にもあったように感じる中で、今後のスケジュールを踏まえて、どう決断したのかと尋ねると、こう答えが返ってきた。
「評価の1つの基準として、やはり成績というものがあります。その点において言えば、やはり、下位チームに対して、勝ち点を積み上げられなかったという点は、非常に重く受けとめています。ただ一方で、それが監督だけの責任だとは当然思っていませんので、私にも責任があるとは思っています」。
SDとしての責任という言葉が挙がったため、そこで尋ねたのは、監督が柔軟に戦えるだけのスカッドが揃っていたか。「夏のウインドーを含めた、ここ数年のフットボール本部の補強はどのように分析し、総括しているのか」を堀之内SDにぶつけた。
「この夏に関しては、3名の選手が加入してくれています。その3名に関しては、今、現在、非常に精力的に取り組んでいて、今後、さらにチームの戦力になってくれると思っています。また、補強という言葉ですが、単純に外から獲ってくることをイメージされるかもしれませんが、私の中での補強は、今いる選手たちをさらに成長させる、それも補強の1つだと思っています。そういった意味では、シーズンが始まった時に、なかなかレギュラーに絡めなかった選手が、ここにきて、レギュラーを奪って試合に出続けている選手が出てきている、それも1つの補強でもありますし、特に前半に関しては、怪我人が非常に多かったというのもあります。そういった選手のコンディション、体調面も含めて、100%戦える状態にする、これもまた、総合的な意味で言うと、補強にあたるのかなと思っています」
この答えの第一印象としては、補強というのは、大きな目標にむかって、正しいタイミングで、正しいポジションに、今いる選手以上の、今いる選手にとって強烈なライバルになるような選手を、的確に資金を使って仲間入りさせることに感じる。ここ数年の浦和は、補強ではなく、「チームの底上げ」が否めない。今回も、前半戦の怪我人が復帰したことでの「チームの底上げ」がなされたと捉えているところだ。
さらに、このあと、囲み取材の中では、後任をスコルシ?ャ監督に決めた経緯などの質問が出た。徐々に整理していくが、今回、後任を務めるマチェイ スコルジャ監督に関する交渉時期としては「具体的には申し上げられませんが、それほど以前からというわけではありません。数週間前という感じですかね」と答え、「要因としては、やはり昨年の実績というものは大きく影響していると思います。また、繰り返しになってしまいますが、先ほど言った、監督評価の3つの視点、それぞれを、さらに上のレベルへステップアップさせてくれる監督として期待していますし、それに対して、私自身も、もっとハードワークして、サポートしなければいけないという風に実感しています」と答えた。
再び、「マチェイ監督」と呼ぶにあたり、心配されるのは、この点だ。昨シーズンの11月にマチェイ スコルシ?ャ監督の退任が発表された時、クラブを通して発信したコメントに「浦和レッズという素晴らしい場所を去ることは、私にとっても非常に辛い決断ですが、私の人生において仕事と家族の優先順位を変えるべき時だと感じ、こうした決断を下した」とあった。
その家族の事情についてはクリアになったのか、という質問に、堀之内SDは「プライベートなことですので、本人の了解を得ずに私が答えるのははばかれると思いますが、彼との会話の中で、そこはクリアになったということで、今回、こういった形で再び浦和に来てくれる決断をしてくれたと思っています」と話している。
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