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REDSニュース|21年浦和レッズ加入内定DF藤原優大(青森山田高校)レポート。青森山田、PK戦で敗れて2年連続準優勝。藤原は「すべてが甘い」とコメント|レッズプレス!!

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21年浦和レッズ加入内定DF藤原優大(青森山田高校)レポート。青森山田、PK戦で敗れて2年連続準優勝。藤原は「すべてが甘い」とコメント

(佐藤亮太)

青森山田、PK戦で敗れて2年連続準優勝。藤原は「すべてが甘い」とコメント
今後に向けては「自分に厳しく成長を促したい」と決意

1月11日、第99回全国高校サッカー選手権大会決勝が埼玉スタジアム2〇〇2で行われ、来季、浦和に加入内定しているDF藤原優大が在籍する青森山田は山梨学院と対戦した。

《スタメン》
[4−1−4−1]
GK韮澤廉
DF内田陽介・タビナス ポール ビスマルク・秋元琉星・藤原優大
MF宇野禅斗・安斎颯馬・小原由敬・松木玖生・仙石大弥
FW名須川真光

2回戦から決勝戦まで同じ先発メンバーと布陣となった。

6分、青森山田は左サイドでMF安斎のパスを受けたMF松木がドリブルを仕掛け、ペナルティエリア内に進入。放ったシュートはGKに阻まれたが、決定的なシーンを作った。

3年連続決勝進出という経験はあるにせよ、独特の緊張感、そして前回のリベンジという力みがあったのか、特に前半の立ち上がりはこれまで表現できていた攻撃的なサッカーが見せられずにいた。

すると12分、山梨学院はカウンターの流れで右サイドMF谷口が横パスを入れると、その流れでMF広澤がシュート。DF2人のあいだを抜け、ゴールが決まった。

先制点を与えたのは、青森山田としては3回戦の帝京大可児戦以来のことだった。

その後、青森山田は得意のロングボールを含めたセットプレーや長短織り交ぜたパス、そしてカウンターを披露して攻勢に出た。オールラウンドなプレーを見せたが、山梨学院の素早いプレスと読みでパスがつながらない。

特にペナルティエリアでは相手の人数をかけた身体を張った守備に阻まれた。

またパスミス、パスカットからカウンターを食らうシーンもしばしば。ベンチからの「ひとりひとりテンポをあげろ」という指示も、決定的なシーンを作れないまま、0−1で前半を折り返した。

前半に比べ、攻め急がず、よりサイド攻撃を重視した立ち上がりとなった後半。コーナーキックなどリスタートの際は相手の意表を突いたプレーで揺さぶりをかけていった。

ポゼッションで上回るものの、ペナルティエリア内を固められてゴールが奪えない青森山田だったが、57分、ロングスローから相手選手のクリアボール、MF安斎がつないでMF松木がシュート。このこぼれ球を最後はDF藤原が左足で決め、同点に追いついた。

59分には右コーナーキックをDFタビナスのヘッド、それにFW名須川がシュートと惜しいシーンを見せた。

そして63分、右サイドDF内田→MF藤森のクロスに中央MF安斎が押し込み、青森山田が逆転に成功した。

追加点を狙うべく、攻勢をやめない青森山田だったが、78分に落とし穴。山梨学院にリスタートのスキを突かれた。MF笹沼のパスをFW野田が決め、同点に追いつかれた。

残り10数分、カウンター発動から阻止。そして報復のカウンターとオープンな展開になる。

89分には青森山田がカウンターからチャンスを作る。右サイドMF藤森のクロスにMF仙石がシュートを打つも枠の外に外れた。

90分+2分には、MF松木がシュートもGKに阻まれ、後半が終了。延長戦に突入した。

攻める青森山田。一発カウンターを狙う山梨学院。前後半合わせて20分の延長戦でも決着つかず、PK戦に突入する。

PK戦の先攻は青森山田。双方、1人目は決めたものの、青森山田が2人目、4人目を外した。山梨学院は全員が決め、決着がついた。

PK戦にもつれ込んだ決勝は山梨学院が辛くも勝って優勝。青森山田は前回大会に続き、準優勝となった。

「考えさせられる試合であり、怖さを知った試合」と評した黒田剛監督は「サッカーという競技である以上、決めるところで決めないといけない。チャンスの数を競うわけではない」と話すように延長戦を含めたシュート数は山梨学院の7本に対して、青森山田は3倍以上の24本。(※90分内では山梨学院5本:青森山田20本)

「決定打がありながら、決めきれない精神的な甘さ、弱さがあった」と話すとともに「山梨学院はひとりひとりがやるべきことをやり、一丸となって戦っていた。我々はスキルの部分で1枚上だったとしても役割を果たせたかどうかの差があった」と敗因を語った。

また主将として5試合に先発。3得点を決めたDF藤原は「(前半に)ラインが下がりすぎて、コンパクトにできず、青森山田らしいサッカーできなかった。たくさんのチャンスがありながら、決めきれなかったのは実力不足。悔しい思いをしながら過ごした、この1年。(優勝に)こだわってきたつもりだが、つもりで終わってしまった」と悔しさをにじませ、「すべてが甘かった。それがすべて」と断じた。

その藤原、振り返る余裕もないまま、浦和レッズに加入することになる。

「もうひと回り、ふたまわり成長しないと(プロでは)活躍できない。自分に厳しく成長を促したい」と抱負を語った。

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