杉浦大輔コーチ、監督を支える右腕として
杉浦大輔コーチ、監督を支える右腕として
浦和レッズはトレーニングで見せているような攻撃の形が、試合で徐々に出るようになってきました。開幕から3カ月、ペトロヴィッチ監督のサッカーは、着実に選手の体や頭に染みこんできています。
そのミシャ(ペトロヴィッチ監督の通称)監督のサッカーを語る上で欠かせない存在が、今シーズン、監督と共にサンフレッチェ広島からやってきた杉浦大輔コーチ(38)です。
トレーニング中も試合中も、常にミシャ監督の横にいます。杉浦コーチは監督が話すドイツ語を的確に訳し、選手に伝え、イメージを共有しています。当然、ミシャ監督が話す言葉にはサッカー用語が含まれ、杉浦コーチ自身が、ミシャサッカーを分かっていなければ、的確に訳すことはできません。日々勉強と言います。
杉浦コーチは、地元埼玉県の出身。伊奈学園総合高校を卒業しました。高校時代はサッカー部で、インターハイ、国体に出場。さらに、大学卒業後に留学したドイツでは、「テスト生」という形で、プロチームのトレーニングに参加していました。その後、きちんと契約を勝ち取り、セミプロとして活躍。今のチームの選手たちと同じように、大きな目標をもってサッカーに向き合っていました。
杉浦コーチの当時のポジションは「ゴールキーパーとフォワード以外ならば、どこでも」と、複数のポジションで経験を積んだことを教えてくれました。そのままプロとして、トップを目指す道もありましたが、2006年の6月、杉浦コーチに転機が訪れたのです。それは、ミシャ監督との出会いです。ミシャ監督、そして当時の、広島の強化部長から「一緒にやろう」と誘われ、通訳とコーチという、新しいキャリアが始まりました。
「僕は流れで現役を引退したけれど、若い選手を見ると、自分もまだまだできるなと、思うことがある」と、杉浦コーチは当時を振り返ります。選手は、このパワーに負けてはいけません。サッカーを知り、選手の気持ちも分かる。その経験があるからこそ、ミシャ監督の言葉を的確に訳し、選手に伝えることができるのです。
グラーツで監督に出会ってから、今年で6年。「当時は、アルバイトという話だった」と笑う杉浦コーチ。今は、プロフェッショナルな姿で、選手の前に立っています。ミシャ監督にとっても、浦和レッズにとっても、欠かせない存在です。
2012/07/04放送(友醐)
FM NACK5で毎週月曜日〜木曜日6:00〜9:00放送中の『WARMING-UP MUSIC』のコーナーで、浦和レッズのちょっといい話をお届けしている「ハートビートレッズ」(8:26頃放送、提供「埼玉県三菱自動車販売店連合会」)今週放送した中から、厳選した1本をREDS PRESSにて掲載します。