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REDSPRESS EYES|新加入選手紹介:西大伍|レッズプレス!!

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新加入選手紹介:西大伍

2021年から浦和レッズに新加入する選手を特集。第5回は、サッカー新聞エル・ゴラッソの神戸担当・小野慶太記者に、西大伍選手を紹介してもらった。

厳しくも急所を突く指摘の数々
なお止むことのない成長への渇望

浦和に確実な即戦力として加入した西大伍だが、今さらプレースタイルを詳細に語るプレーヤーではないだろう。常勝・鹿島のレギュラーを張り、Jリーグ優勝はむろん、アジア制覇やJ1ベストイレブンにも選出され、日本代表経験、クラブワールドカップ経験もある。確かな技術とクレバーなメンタルを武器に右SBで存在感を発揮してきた。

そのパフォーマンスは神戸に移籍後も変わらず、在籍期間は2年ながら強烈なインパクトを残した時間になっている。加入初年の19年3月にはA代表に復帰し、“大型補強”で注目された神戸でも中心選手としての役割を遂行。19シーズンは天皇杯を制し、神戸のクラブ初戴冠の一翼も担った。19シーズンはチーム2位のアシスト「7」、20シーズンはアンドレス・イニエスタらと並んでチームトップタイのアシスト「6」。得点に絡める正確なプレー、相手の意表をつくプレーが光っていた。

ただ、西のすごみはピッチ上のプレーだけではない。彼から発せられる独特の言葉の数々は、厳しくも確実に急所をついてくる。説得力を内包したそれは彼自身が抱く使命感や責任感から導き出されているものかもしれない。まだ記憶に新しい昨年11月〜12月にかけてカタールで集中開催されたACLでの戦い。それを迎えるまで神戸はリーグ戦5連敗という泥沼に陥っていた。直前の試合となった第31節・浦和戦の敗戦直後、マイクを持ち、サポーターに向き合った西。その言葉は多くのファンの心を打った。

「僕らサッカー選手、サッカーチームの強さというのは、心から応援してくれる人がどれだけいるかだと思っています。僕らはまだまだだと思います。ですが、ACLでそう思ってもらえるようなプレーをしてきます。そうすることで結果はついてくると信じています。時間が許す限り僕らの試合を見てくれたらうれしいです。それでは、行ってきます」。

カタールで披露したのは有言実行のパフォーマンス。抜擢された攻撃的ポジションでの起用に見事に応え、ベスト4に進出する立役者の一人となった西。見守ったサポーターに夢や希望を届けている。

今回、神戸を去るにあたっては「さらなる成長を求めて移籍します」とし、浦和加入においては「今まで相手チームにいながらも感動を覚え、熱くさせてもらいました。そんな声援を受けられるよう、まだまだ成長を続けます」と発信した西。言葉に強くこめられたのは、なお止むことのない“成長”への渇望。浦和の躍進と自らの成長曲線をリンクさせ、新たなストーリーをつむいでいくことになる。

(エル・ゴラッソ神戸担当 小野慶太)

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