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森脇良太物語

努力型天才の自信と憂鬱 〜森脇良太〜
大きな顔に周囲をかき消す野太い声。底抜けに明るい性格。チームメイトに限らず、サポーターから盛大なブーイングを受けても、全く折れない鉄の心。ピッチでは大げさなリアクションで審判に迫れば、交代でベンチに下がったものの、味方のゴールに興奮して、ピッチに入ったばかりに警告を受けて、次節出場停止という天性のおっちょこちょいぶり。だが、こうしたキャラクターは、あくまでカムフラージュ。森脇良太は努力型天才なのである。


今季リーグ戦30試合に出場。うち29試合でフル出場。浦和に加入した2013年シーズンから数えれば126試合・9ゴールと浦和に欠かせないレギュラーの1人。ここまで長くレギュラーが張れるのは戦術理解の高さと安定したプレーとケガ知らずであることは容易に想像できる。

DF森脇良太の特徴を挙げれば、「バファロー」と自ら名づけた闘争心まるだしのプレーだが、見落としがちなのは技術の高さ。特に右センターバックにも関わらず、長短、正確に蹴られる左足の技術の高さだ。武器である左足はいつ身につけたのか。それは幼少期にまでさかのぼる。プロサッカー選手を目指していた森脇少年。練習相手は近所にある壁だった。

1メートル、5メートル、10メートル、20メートルと徐々に距離を伸ばしながら、右足でボールが届くよう、練習した。ある程度、できるようになったその時だった。「両足で蹴れるようにならなきゃいかんだろ」と父親の一言。広島という土地柄。父は大の野球ファン。しかし、息子がプロを目指すのならとサッカー本を買い、勉強するなど熱心に付き添った。

「プロになるんだったら、いつもボールに触っておけ」。この父の言いつけを守って、森脇少年は地元のサッカー少年団の練習後、自宅の小さい庭で1人ボールを蹴った。たまに早く仕事が終えた父と一緒にトレーニングを積むこともあったと言う。それでも遊びたい盛り。たまにやらない時もあったが、そこを父は目ざとく見破った。「おい、良太。最近、サッカーの練習していないな。庭でサッカーせい!」父は庭の雑草が多くなったのに気付いたのだ。「いま考えると、おやじは、きっと草刈りが面倒だったんでしょうね」と森脇は笑った。左右両足を自在に蹴られるようになった森脇少年、チームではFWを務め、得意の左右45度の位置からゴールを量産した。
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