(石田達也)

「気持ちも体もリセットできた」(清家)、雷による終盤の中断

勝点5が3チーム並ぶグループA。三つ巴の争いを抜け出すためにも、勝点3がどうしても必要な試合。これを浦和は苦しみながらも試合終盤の2得点により勝利した。

相手の4倍以上となる22本のシュートを放ったものの、得点するまでは苦戦した印象がある。

雨は試合前に激しさを増し、ピッチの至るところに水溜まりができていた。ボールコントロールもままならず、互いに長いボールを蹴り合う場面が多くなるのは必然だった。

水たまりから蹴り出す際にパワーを消耗し、さらに空中戦でも体力を削ぎ取られた。

だが、その中でも選手たちは集中していた。DF高橋はなは「ピッチ状況があの状態だったのでつなぐ状況ではなかった。あの時間帯に失点しないことが大事だと思ったし、得点することも難しい状態だった。ボールが止まったり、スリッピーなところもあり、背後の対応とアバウトなボールへの対応を意識した」と振り返る。

ミスから失点などしていたら、流れを相手に持っていかれただろう。

その点、チームを後押ししたのは浦和駒場スタジアムの水捌けが良く、後半が始まる頃には水溜まりもなくなった点。これでボールを保持しフィニッシュワークに持ち込む場面も増えたが、相手GK松本真未子の好セーブにも遭い0−0の状況が続く。

そして83分に雷の影響により、急遽、試合は一時中断となるが、これが浦和にとって吉となる。

この間で「コミュニケーションを取ったり、回復作業をして良い準備ができたことは大きかったと思う」とFW島田芽依は言う。

再開後、1得点目を叩き込んだMF清家貴子は「気持ちも体もリセットできた」と話す。楠瀬直木監督もあえて練習や細かな指示は出さず、「彼女たちは十分に経験値をもっている」と選手たちの自主性に任せていた。体が冷え切らないようコンディション管理に留意したという。

猶本光は、試合再開後に次のことが頭をよぎったと言う。

「(残り)時間が7分で、自分たちはいつも7分の紅白戦を日頃からやっているので心理的には、うちらの7分だと中断開けから入れた」

雷での中断が、選手たちをリセットし、流れを変えると同時に活力を与え勝利につながった。

決めるべきチャンスに決められなかった課題もあり、まだ修正も必要だが、きょうのところはグループステージ突破に向けて大きな3ポイントを積んだことを素直に喜びたい。

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レディース試合レポート|WEリーグカップグループステージ第5節・マイナビ仙台レディース戦=ポイント|レッズプレス!!

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WEリーグカップグループステージ第5節・マイナビ仙台レディース戦=ポイント

(石田達也)

「気持ちも体もリセットできた」(清家)、雷による終盤の中断

勝点5が3チーム並ぶグループA。三つ巴の争いを抜け出すためにも、勝点3がどうしても必要な試合。これを浦和は苦しみながらも試合終盤の2得点により勝利した。

相手の4倍以上となる22本のシュートを放ったものの、得点するまでは苦戦した印象がある。

雨は試合前に激しさを増し、ピッチの至るところに水溜まりができていた。ボールコントロールもままならず、互いに長いボールを蹴り合う場面が多くなるのは必然だった。

水たまりから蹴り出す際にパワーを消耗し、さらに空中戦でも体力を削ぎ取られた。

だが、その中でも選手たちは集中していた。DF高橋はなは「ピッチ状況があの状態だったのでつなぐ状況ではなかった。あの時間帯に失点しないことが大事だと思ったし、得点することも難しい状態だった。ボールが止まったり、スリッピーなところもあり、背後の対応とアバウトなボールへの対応を意識した」と振り返る。

ミスから失点などしていたら、流れを相手に持っていかれただろう。

その点、チームを後押ししたのは浦和駒場スタジアムの水捌けが良く、後半が始まる頃には水溜まりもなくなった点。これでボールを保持しフィニッシュワークに持ち込む場面も増えたが、相手GK松本真未子の好セーブにも遭い0−0の状況が続く。

そして83分に雷の影響により、急遽、試合は一時中断となるが、これが浦和にとって吉となる。

この間で「コミュニケーションを取ったり、回復作業をして良い準備ができたことは大きかったと思う」とFW島田芽依は言う。

再開後、1得点目を叩き込んだMF清家貴子は「気持ちも体もリセットできた」と話す。楠瀬直木監督もあえて練習や細かな指示は出さず、「彼女たちは十分に経験値をもっている」と選手たちの自主性に任せていた。体が冷え切らないようコンディション管理に留意したという。

猶本光は、試合再開後に次のことが頭をよぎったと言う。

「(残り)時間が7分で、自分たちはいつも7分の紅白戦を日頃からやっているので心理的には、うちらの7分だと中断開けから入れた」

雷での中断が、選手たちをリセットし、流れを変えると同時に活力を与え勝利につながった。

決めるべきチャンスに決められなかった課題もあり、まだ修正も必要だが、きょうのところはグループステージ突破に向けて大きな3ポイントを積んだことを素直に喜びたい。

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