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浦和レッズレディースニュース|WEリーグ開幕直前。楠瀬監督「些細なところが勝負の分かれ目」。そして長船離脱で南の相棒は?|レッズプレス!!

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WEリーグ開幕直前。楠瀬監督「些細なところが勝負の分かれ目」。そして長船離脱で南の相棒は?

(佐藤亮太)





今月12日(日)のWEリーグ開幕戦を前に、三菱重工浦和レッズレディースは今日午前中、公開練習を行った。秋晴れに明るい声が響く中、WEリーグ開幕に向けてチームは上々の様子。

「いよいよだなという感じ。チームの雰囲気は硬くなっていないが、相手が日テレ東京ヴェルディベレーザで切磋琢磨するライバルチーム。開幕というより、今度は勝つぞ!という感じ」と浦和・楠瀬直木監督。「どっちが勝ってもおかしくない。あちらはホームでの開幕戦。われわれは優勝チームとして譲れない戦いになる。気を抜かず戦いたい。お互いに手の内は分かっている。些細なところが勝負の分かれ目」と戦況を読んでいる。

今日、メディア向けに公開された約1時間半の全体練習は人数、エリアの広さ、ルールを変えながらのゲーム形式のトレーニングが中心。ある程度メンバーが予想できるフルコートのゲームでは、情報漏洩防止を鑑みてか布陣はあってないようなもの。さらにメンバーは昨季までの主力・サブとごちゃまぜ状態。いったい誰が起用されるのか、まったく分からなかった。

その中で気になるのがCBのコンビ。ここ数年、レギュラーを張った長船加奈が練習中に左ひざ前十字じん帯損傷。全治8カ月の診断を受けた。その長船の代わりに誰を起用するか。ここが注目ポイント。今日のゲームでは南の相棒はプロ2年目の高橋美紀。ゲーム中に南から指示を受けるなど、昨季出場機会のない高橋の抜擢かに思われた。

公開練習後に開かれたオンライン会見で監督に聞くと、同じ高橋でも高橋はなの起用を明言した。

「隠し立てすることはないので」とした楠瀬監督は「(高橋はなの起用は)ベレーザさんも分かっていると思う。順調にケガなく準備していければ。得点力があり、身体も強い。なにしろ明るいので後ろから声を出すなど、信頼度が高い」と話すように、南・高橋のコンビが濃厚だ。

その高橋はなについて南萌華は「U-20のときからずっと一緒にCBを組んでいる。いつやっても息があったプレーができる。(高橋はなは)高さもスピードもあり、自分と信頼関係はあると思う。強さや高さをいかしてチームに安定をもたらせたい。常に横にいる安心感と、自分がいるぞという安心感を互いにもたらせ合いたい」とまったく問題なさそうだ。

ちなみに、チームでは普段の練習から実戦でどの選手とでもプレーできるよう、意図的にランダムに組んでいるとのこと。今日はたまたまそうだったが、以前から全体の底上げを課題とする中、その一環と考えられる。

先ほどの高橋はなの起用で分かるように、楠瀬監督は率直に意見を言うタイプ。開幕直前ながらいまひとつ盛り上がりが感じられないという問いには「正直、盛り上がっていない」とバッサリ。

しかし、ここからが熱い。

「決して人任せにせず結果を出して、なでしこリーグのときよりも動員数を1人でも10人でも増やして、分かってもらう地道な活動が必要」、「WEリーグを育てる責任がある」、「各チームが開幕戦で真剣にやっていくことが大事」と継続と責任と危機感を語った。

WEリーグの理念や考えをクラブはどう理解しているか。さらにリーグが掲げる理想とクラブの現実に大きな齟齬はないのか。そう考えさせる楠瀬監督の答えだった。

「昨年同様しっかりボールをつなげ、その精度を積み上げた。相手が取れるようなボールも取られず、たとえ相手が囲んでもすり抜けられるように積み上げてきた。どのくらい積み上がっているのかお互い楽しみ」と抱負を語る楠瀬監督。

開幕の華々しさの裏側にある底知れない戸惑いや不安。

それでも選手はピッチで結果を、そして心に残るサッカーを刻まなければならない使命感を抱き、WEリーグの幕は上がる。

(※高橋美紀の高はハシゴだか)









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