狙うは3冠。22人で新シーズンを戦う。
浦和レッズレディース2019シーズン新体制会見が浦和駒場スタジアムで開かれた。会見には今季、新しく指揮を執る森栄次(もり・えいじ)監督をはじめ、新加入4選手が出席。
裏への飛び出し。一瞬のスピードが特長のなでしこ1部 日体大FIELDS横浜から加入のFW植村祥子(うえむら・しょうこ)。
15年から特別指定選手としてプレー。セールスポイントは3つだ。「冷静な判断。パスやトラップの何気ないプレー。前線へのラストパス」と話す筑波大学女子サッカー部からMF水谷有希(みずたに・ゆうき)。
「周りを生かし、周りに生かされるプレー」がモットー。早稲田大学ア式蹴球部女子からMF柳澤紗希(やなぎさわ・さき)。
「ハードワークと献身さ」が武器。常盤木学園高校からMF柴山史菜(しばやま・ふみな)らの顔ぶれがそろった。
会見で森監督は浦和レッズレディースについて「頑張り、走り抜け、最後まであきらめないチーム。そうした長所を勝利に結び付けたい。90分のあいだ、相手の時間帯で耐えながら、できるだけ多く自分たちの時間を増やしたい」と語った。
森監督は現役時代、読売サッカークラブでラモス瑠偉さんらとプレー。ポジションはいまでいうボランチだった。引退後は指導者として、長く現在の東京ヴェルディの男女各カテゴリーで指導に携わった。
キャリアを見れば緑一色の森監督に、白羽の矢を立てたのが宮崎義正強化部レディース担当部長だ。宮崎氏は山田暢久、鈴木啓太、長谷部誠らを獲得した名スカウトマン。
その宮崎氏と森監督は現役時代から旧知の仲だという。「当時の読売クラブのなかでは真面目でしっかりした人。プレースタイルは鈴木啓太のような汗かき役だった」と宮崎氏。
ライバルクラブからの名伯楽獲得に「良い選手、良い指導者ならば関係ない」と迷わずオファーを出した。
これに当初、森監督は「びっくりした。僕でいいのか?」と戸惑ったものの「いままでは勝たなければならないプレッシャーがあった。強いチームに挑めることは自分にとって新しいチャレンジになる」と快諾。就任が決まった。
さらに宮崎氏は森監督が目指すサッカーについて「攻撃的で中盤を支配するやり方。特にゴール前での多彩な攻撃に期待している。布陣は(昨年と)変わると思う」と見解を語った。
昨シーズン途中、猶本光、北川ひかるが移籍。このオフ期間中、木崎あおい、山守杏奈、長嶋洸、白木星が移籍した。さらに守備の要だった高畑志帆が電撃退団と次々にチームを離れた。
そのなかで迎えた19年シーズン、クラブからチームの立て直し、底上げを託されたなか、新しい22人のメンバーで3冠を目指す。
※なお、新加入選手の背番号はFW 植村「14」。 MF 水谷「16」。MF 柳澤「22」。MF 柴山「23」にそれぞれ決まった。