「REDSインタビュー」は、トップチームやレディースの選手、監督、スタッフ、関係者などのインタビューを掲載するコーナー。コロナ禍に開幕した2020プレナスなでしこリーグ1部が無事に全日程を終えた。今回は2014シーズン以来、6年ぶりにリーグ優勝を果たした浦和レッズレディースのなかから佐々木繭、栗島朱里、遠藤優の3名にインタビューした。
（石田達也）
チームプレーの中で個を大切にしてくれる森監督のサッカーが好き
RP：あらためて、リーグ優勝、おめでとうございます！
遠藤：ありがとうございます！この優勝で、優勝経験は2度目で、1度目は2種登録でした。試合に絡むことはなく、選手の皆さんが雲の上のような存在だったのですが、今回は試合に絡む回数も多かったので、嬉しかったです。ただ、実感は湧かないですね。と言いますか、自分が試合に出場しているチームが優勝するなんて！という感じですね（笑）。でも、とても嬉しく感じていますし、自分の自信にもつながりました。友だちからは「おめでとう」というメールがたくさん届きました。
RP：一番、うれしかったメールやメッセージがあれば教えて下さい。
遠藤：すべて嬉しかったのですが、プレーしていた少年団のコーチから、連絡がきました。「リーグ戦の後半になるにつれて、成長が見られてうれしかったよ」という言葉をもらい、感動しました。
RP：優勝トロフィーを掲げた感想を聞かせて下さい。
遠藤：重かったですね（笑）。みんなの気持ちが詰まった重さでした。
RP：優勝セレモニーで、高橋はな選手がカップを掲げた時の“森脇芸”は……。
遠藤：あれは、下手くそでしたね。私、あの時、両手を挙げていました（大笑）。それをすぐにサポーターの方に言われました。次にやる時は、（シラけ顔が）出来るように、しっかりと肝に銘じておきます！
RP：さて今季は、流れを変える存在として、大事な役割を担っていたと思うのですが、ここまでの戦いを振り返ってみるといかがでしたか？
遠藤：新型コロナウイルスの影響で、およそ2カ月間サッカーから遠ざかり、スタートは、今までにない気持ちでした。メンタル的にも厳しいなか、真夏から公式戦が始まりました。試合に絡むにつれて、頑張るところとリラックスして良いところのメリハリを付けることが段々と出来るようになりました。森監督からは「蹴ろうとして、止める」など、選択肢の幅を持つことをトレーニング中から言われていました。ボールに関わらない時の動きについても出来るようになってきたと感じています。
RP：大きな変化ですね。その姿勢は、ドリブルにも生かされているように感じます。
遠藤：私の場合、試合に入る時に「前を向いたら仕掛けろ」と森監督に常に言われています。“監督が求めているドリブルって、何だろう？”と考えた時、相手を置き去りにするスピードの部分や、敵を引き寄せてから味方にパスを出すことでした。自分に出来るのは、途中から入り、流れを変えることです。それをトレーニングから考えてプレーすることを学んだので、ドリブルをする時には、敵がどこにいるのか、味方がどこにいるのかを、しっかりと見極めてプレーするようになっています。
RP：森サッカーの魅力は、どんなところにありますか？
遠藤：本当に楽しいです。チームワークがありつつ、個を消さないところですね。ボールがまわる部分はチームワークになりますが、森監督は「ボールをまわすだけでは点は決まらない」と言っています。最終的には泥臭くゴールを狙っていくことや、自分でシュートを狙っていくことも必要になる、と言ってくれているので、チームプレーの中で個を大切にしてくれる森監督のサッカーが好きです。
RP：先発定着。ここも狙っていきたいところですね。
遠藤：そうですね。そこをトレーニングで追及していきたいです。12月に入ると皇后杯もあるので、常に上を目指して頑張りたいと思っています。
RP：遠藤選手が憧れている選手や理想とする選手はいますか？
遠藤：チーム内であれば、安藤梢選手。男子であれば、長友佑都選手が好きです。小さい頃から好きなんです（笑）。
RP：皇后杯への意気込みを教えて下さい。
遠藤：たくさんの方がまた観に来てくれると思うので、しっかりと勝って、勝利をサポーターの皆さんへ届けたいですし、皇后杯も勝って、二冠を目指したいです。
RP：ありがとうございました。
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